【残念なお知らせ】諸般の事情により、クォーター大阪暮らしは2009年11月末をもって終了することとなりました。これまでのご愛顧に心より感謝申し上げます。今後はこちらのブログで記事を提供してまいります。よろしくお願いします。
2009年05月28日
【まもなく終了!】DVD「『質問力&人生力養成講座』」
先日ご案内させていただきました、
DVD「コーチングの達人に学ぶ『質問力&人生力養成講座』」
まもなく≪感謝特別価格≫が終了となります!
※締め切りは5月31日(日)23:59です
^^^^^^^^^^^^^^^^^^
このDVDは、3月に開催された弊社主催のセミナー、「コーチングの達人に学ぶ!『質問力&人生力養成講座』」を臨場感をそのままに完全収録したDVDです。
今回、1人でも多くの方にこのDVDをご覧いただきたいという強い想いがあり、通常【30,240円】のところ、期間限定の感謝価格で、当日の受講料と同じ【18,900円】でご提供させていただいております。
おかげさまで、たいへん多くの方にお取り寄せいただきました。
お取り寄せいただいた皆様、本当にありがとうございました。
まもなく≪感謝特別価格≫でのご提供を終了させていただきます。
ご希望の方はぜひ、この≪感謝特別価格≫期間が終了する前にお買い求めください。
※≪感謝特別価格≫詳細(サンプルあり)&お買い求め
→ http://www.entrelect.co.jp/seminardvd_coaching.html
私自身、このDVDを何度もくり返し見ています。
くり返し見ても、見るたびに違う『気付き』があります。
当日のセミナーでご講演いただいたのは、当代を代表する有名、現役コーチばかりです。
まず、トップバッターの平本あきお先生には、
【組織の最高のパフォーマンスを引き出すためのコミュニケーション術】
と言うテーマでお話いただきました。
全身を使って、気持ちを表現するパワフルなご講演で、5分も経たないうちに平本先生の話に引き込まれてしまいました。
組織を通して自己実現する方法、コミュニケーション術など、平本先生ご自身のの体験談は説得力があり、目からウロコの内容でした。
次に、マツダミヒロ先生には、【職場ですぐに使える質問の数々】と言うテーマでお話いただきました。
マツダ先生は、おだやかな口調でご自身の体験談やご家族のお話を具体例にあげ、わかりやすく「質問力」について、ご講演いただきました。
最後にお話された、『質問力=人間力です。いくら良い言葉を言っても信頼関係がなくては、相手の心には響きません。』と言うお話が、とても心に響きました。
最後に、銀座コーチングスクール代表である森英樹が、【質問で失敗しないコツ】 をテーマにお話をさせていただきました。
8年間にわたり蓄積してきたさまざまな成功質問・失敗質問事例を紹介し、「ジョハリの窓」を使い、効果的な「質問」の方法をご紹介しました。
参加者の方からは、「ジョハリの窓の説明がとても分かりやすかった」「質問の深さを知りました。」と言う嬉しいお言葉をいただきました。
感謝特別価格は5月31日(日)23:59をもって締め切らさせていただきます。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
ぜひ、感謝特別価格期間中をお見逃しのないよう、お買い求めください!
※≪感謝特別価格≫詳細(サンプルあり)&お買い求め
→ http://www.entrelect.co.jp/seminardvd_coaching.html
DVD「コーチングの達人に学ぶ『質問力&人生力養成講座』」
まもなく≪感謝特別価格≫が終了となります!
※締め切りは5月31日(日)23:59です
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このDVDは、3月に開催された弊社主催のセミナー、「コーチングの達人に学ぶ!『質問力&人生力養成講座』」を臨場感をそのままに完全収録したDVDです。
今回、1人でも多くの方にこのDVDをご覧いただきたいという強い想いがあり、通常【30,240円】のところ、期間限定の感謝価格で、当日の受講料と同じ【18,900円】でご提供させていただいております。
おかげさまで、たいへん多くの方にお取り寄せいただきました。
お取り寄せいただいた皆様、本当にありがとうございました。
まもなく≪感謝特別価格≫でのご提供を終了させていただきます。
ご希望の方はぜひ、この≪感謝特別価格≫期間が終了する前にお買い求めください。
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私自身、このDVDを何度もくり返し見ています。
くり返し見ても、見るたびに違う『気付き』があります。
当日のセミナーでご講演いただいたのは、当代を代表する有名、現役コーチばかりです。
まず、トップバッターの平本あきお先生には、
【組織の最高のパフォーマンスを引き出すためのコミュニケーション術】
と言うテーマでお話いただきました。
全身を使って、気持ちを表現するパワフルなご講演で、5分も経たないうちに平本先生の話に引き込まれてしまいました。
組織を通して自己実現する方法、コミュニケーション術など、平本先生ご自身のの体験談は説得力があり、目からウロコの内容でした。
次に、マツダミヒロ先生には、【職場ですぐに使える質問の数々】と言うテーマでお話いただきました。
マツダ先生は、おだやかな口調でご自身の体験談やご家族のお話を具体例にあげ、わかりやすく「質問力」について、ご講演いただきました。
最後にお話された、『質問力=人間力です。いくら良い言葉を言っても信頼関係がなくては、相手の心には響きません。』と言うお話が、とても心に響きました。
最後に、銀座コーチングスクール代表である森英樹が、【質問で失敗しないコツ】 をテーマにお話をさせていただきました。
8年間にわたり蓄積してきたさまざまな成功質問・失敗質問事例を紹介し、「ジョハリの窓」を使い、効果的な「質問」の方法をご紹介しました。
参加者の方からは、「ジョハリの窓の説明がとても分かりやすかった」「質問の深さを知りました。」と言う嬉しいお言葉をいただきました。
感謝特別価格は5月31日(日)23:59をもって締め切らさせていただきます。
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ぜひ、感謝特別価格期間中をお見逃しのないよう、お買い求めください!
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2009年05月27日
新聞記事から経営・仕事のヒントをみつけるコツとは?
来月開催する「新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー」の準備を着々と進めています。既に多数の参加お申し込みをいただいています。ありがとうございます。
参加お申し込みのメールのコメント欄に、日経記事は毎日チェックしているが、仕事に役立てるノウハウがわからない、といった書き込みが散見されます。
そのノウハウ、セミナーでは、きっちりとお話ししたいと思っています。ノウハウの一つとして、記事を「抽象化する」という手順を踏むことがあります。
要は、自分の仕事で応用可能なエッセンスを抽出するということです。食事を摂取した場合で言えば、いったん消化して栄養素のレベルに分解してから、肉体に再構成するというイメージになるでしょうか。
たとえば、建設業界などでは、リフォーム市場がおおいに注目されてきています。建設業界の話として受け止めると、業界が違えば、特に役立つ記事ではないかも知れません。
ですが、「新品」ではなく「修繕」の市場が注目されている、と抽象化すれば、他のほとんどの業界で通用する話になります。5月27日付けの日本経済新聞にも、そのような記事が掲載されています。
「人材派遣や採用支援を手がけるビー・スタイルは採用活動用に作った映像の修理サービスを始める」のだそうです。建設業界とは全く異なる業界ですが、「修繕」の市場に注目するという点では、同じです。
記事によれば、「事業部名の変更や登場人物の異動などで修正が必要な場合に1万円から対応する」そうです。ほんの一部分の修正のために、すべて録り直すというのは、さすがにムダですね。
昨今の景気を考え、「採用コストが限られる中、いったん、「新品」ではなく「修繕」の市場が注目されている、と抽象化すれば、他のほとんどの業界で通用する話になります。5月27日付けの日本経済新聞にも、そのような記事が掲載されています。
「人材派遣や採用支援を手がけるビー・スタイルは採用活動用に作った映像の修理サービスを始める」のだそうです。建設業界とは全く異なる業界ですが、「修繕」の市場に注目するという点では、同じです。
記事によれば、「事業部名の変更や登場人物の異動などで修正が必要な場合に1万円から対応する」そうです。ほんの一部分の修正のために、すべて録り直すというのは、さすがにムダですね。
昨今の景気を考え、「採用コストが限られる中、いったん制作した映像を数年間使用したい企業が多いと判断した」とのことです。洋服などでもそうですが、「修繕」や「リサイクル」「リユース」は、今や社会全体のキーワードですし、自社・自業界でも例外ではないはずです。
このように、日経記事を読む際は、「同じ」こと、すなわち自社や自業界との共通点を探し、着目することで、経営や仕事に役立てやすくなります。
ビー・スタイルがこのサービスを発想したのは、純粋に「もったいない」という顧客の声に耳を傾けた結果だったのかも知れません。ですが、「修繕」というキーワードで、自社の商品・サービスを点検しても、今回のような発想が得られます。
この修理サービスは、ビー・スタイルが制作した映像のみが対象となるのだそうです。「映像の完成バージョンと字幕や音声を除いた2つのバージョンのテープのみを保存」することで、字幕や音声の差し替えが可能になるのです。
興味深いのは、「データの保存料が初年度は無料で2年目からは年間10万円かかる」というビジネスモデルです。修正の最低料金が1万円とは、随分と安いと思ったのですが、なるほど、このような仕掛けがあったのですね。
これもまた、どこかで聞いたような話です。ソフトウェアなどを売り切りにせず、長期的かつ継続的に使用料を徴収するモデル。ソフトウェア業界という他業界のビジネスモデルを、自社に採り入れたと言えるでしょう。
日経記事を読まずとも、他社・他業界のやり方をマネし、自社に採り入れることは可能だと思います。ですが、情報が集約されている新聞を、発想のヒント獲得に活用するのは効率的です。試してみてはいかがでしょうか。
【今日の教訓】
あなたの企業では、日経記事をどのように経営や仕事に役立てているだろうか。他社・他業界のことと受け止めてしまえば、共通点も接点も見出せず、役に立てることはできない。記事を抽象化し、自社に役立つ共通点を探してみよう。そうすれば、きっと役立てることができるはずだ。
<参考:日本経済新聞 2009.05.27【15面】>
※お知らせ
効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
東京・大阪・名古屋・広島・福岡で連続開催!
※詳細&お申込み
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
このセミナーでは、私の新聞記事の読み方をご紹介すると共に、そこから新たなビジネス発想を生むための具体的な手法や事例を惜しみなくお伝えします。
新聞記事という、ごく身近な情報に、これほどまでの価値があったことに驚いていただけることでしょう。発想やアイデアが浮かばないという悩みはもう、おさらばです。
もしあなたが、下記のいずれかに該当するのなら、ぜひご参加をお勧めします。
・成長発展志向の経営者、事業責任者
・発想力を飛躍的に高めたいビジネスパースン
・起業や新規事業のネタをお探し中の方
・現役のコンサルタント並びに志望者
・その他、向上心の高いすべてのビジネスパーソン
なお、ご参加にあたっては、当日の日本経済新聞(朝刊)を持参ください。セミナー内で、いくつかの記事を材料に発想のワークを行ないます。
会場でお会いできることを、楽しみにしております。
※詳細&お申込み
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
参加お申し込みのメールのコメント欄に、日経記事は毎日チェックしているが、仕事に役立てるノウハウがわからない、といった書き込みが散見されます。
そのノウハウ、セミナーでは、きっちりとお話ししたいと思っています。ノウハウの一つとして、記事を「抽象化する」という手順を踏むことがあります。
要は、自分の仕事で応用可能なエッセンスを抽出するということです。食事を摂取した場合で言えば、いったん消化して栄養素のレベルに分解してから、肉体に再構成するというイメージになるでしょうか。
たとえば、建設業界などでは、リフォーム市場がおおいに注目されてきています。建設業界の話として受け止めると、業界が違えば、特に役立つ記事ではないかも知れません。
ですが、「新品」ではなく「修繕」の市場が注目されている、と抽象化すれば、他のほとんどの業界で通用する話になります。5月27日付けの日本経済新聞にも、そのような記事が掲載されています。
「人材派遣や採用支援を手がけるビー・スタイルは採用活動用に作った映像の修理サービスを始める」のだそうです。建設業界とは全く異なる業界ですが、「修繕」の市場に注目するという点では、同じです。
記事によれば、「事業部名の変更や登場人物の異動などで修正が必要な場合に1万円から対応する」そうです。ほんの一部分の修正のために、すべて録り直すというのは、さすがにムダですね。
昨今の景気を考え、「採用コストが限られる中、いったん、「新品」ではなく「修繕」の市場が注目されている、と抽象化すれば、他のほとんどの業界で通用する話になります。5月27日付けの日本経済新聞にも、そのような記事が掲載されています。
「人材派遣や採用支援を手がけるビー・スタイルは採用活動用に作った映像の修理サービスを始める」のだそうです。建設業界とは全く異なる業界ですが、「修繕」の市場に注目するという点では、同じです。
記事によれば、「事業部名の変更や登場人物の異動などで修正が必要な場合に1万円から対応する」そうです。ほんの一部分の修正のために、すべて録り直すというのは、さすがにムダですね。
昨今の景気を考え、「採用コストが限られる中、いったん制作した映像を数年間使用したい企業が多いと判断した」とのことです。洋服などでもそうですが、「修繕」や「リサイクル」「リユース」は、今や社会全体のキーワードですし、自社・自業界でも例外ではないはずです。
このように、日経記事を読む際は、「同じ」こと、すなわち自社や自業界との共通点を探し、着目することで、経営や仕事に役立てやすくなります。
ビー・スタイルがこのサービスを発想したのは、純粋に「もったいない」という顧客の声に耳を傾けた結果だったのかも知れません。ですが、「修繕」というキーワードで、自社の商品・サービスを点検しても、今回のような発想が得られます。
この修理サービスは、ビー・スタイルが制作した映像のみが対象となるのだそうです。「映像の完成バージョンと字幕や音声を除いた2つのバージョンのテープのみを保存」することで、字幕や音声の差し替えが可能になるのです。
興味深いのは、「データの保存料が初年度は無料で2年目からは年間10万円かかる」というビジネスモデルです。修正の最低料金が1万円とは、随分と安いと思ったのですが、なるほど、このような仕掛けがあったのですね。
これもまた、どこかで聞いたような話です。ソフトウェアなどを売り切りにせず、長期的かつ継続的に使用料を徴収するモデル。ソフトウェア業界という他業界のビジネスモデルを、自社に採り入れたと言えるでしょう。
日経記事を読まずとも、他社・他業界のやり方をマネし、自社に採り入れることは可能だと思います。ですが、情報が集約されている新聞を、発想のヒント獲得に活用するのは効率的です。試してみてはいかがでしょうか。
【今日の教訓】
あなたの企業では、日経記事をどのように経営や仕事に役立てているだろうか。他社・他業界のことと受け止めてしまえば、共通点も接点も見出せず、役に立てることはできない。記事を抽象化し、自社に役立つ共通点を探してみよう。そうすれば、きっと役立てることができるはずだ。
<参考:日本経済新聞 2009.05.27【15面】>
※お知らせ
効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
東京・大阪・名古屋・広島・福岡で連続開催!
※詳細&お申込み
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
このセミナーでは、私の新聞記事の読み方をご紹介すると共に、そこから新たなビジネス発想を生むための具体的な手法や事例を惜しみなくお伝えします。
新聞記事という、ごく身近な情報に、これほどまでの価値があったことに驚いていただけることでしょう。発想やアイデアが浮かばないという悩みはもう、おさらばです。
もしあなたが、下記のいずれかに該当するのなら、ぜひご参加をお勧めします。
・成長発展志向の経営者、事業責任者
・発想力を飛躍的に高めたいビジネスパースン
・起業や新規事業のネタをお探し中の方
・現役のコンサルタント並びに志望者
・その他、向上心の高いすべてのビジネスパーソン
なお、ご参加にあたっては、当日の日本経済新聞(朝刊)を持参ください。セミナー内で、いくつかの記事を材料に発想のワークを行ないます。
会場でお会いできることを、楽しみにしております。
※詳細&お申込み
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
2009年05月26日
コーヒーはスタバよりマック?
東京と大阪の間を毎月往復していると、東京と大阪の違いが見えてきます。たとえばエスカレーターの右側に人が連なっているのを見ると、いかにも大阪的な風景だと感じます。
ランチの値段についても、東京と比べると大阪は2割くらい安いように思います。東京が850円なら、大阪は700円、といった具合でしょうか。東京なら、食後にコーヒーでも飲めば、ランチ代は1000円を超えることになります。
みみっちい話で恐縮ですが、ランチで1000円超となると、ちょっとぜいたくな感じがしますね。そう考えると、コーヒーは我慢しようか、という発想が浮かぶ気持ちは理解できます。
5月26日付けの日本経済新聞に、「スターバックス、ドトールといったコーヒー店の利用を控える動きが広がっている」とする記事が掲載されています。
ランチ予算が1000円を超えないように、という発想に基づくのかどうかはわかりませんが、やはり不況の影響がこんなところにも現われているわけです。
記事によれば、スタバやドトールの利用回数が減った代わりに、「マクドナルドなどのファストフード店」の利用が増えているそうです。コーヒーは120円だから、ランチ予算1000円以内に収まるということでしょうか。
決して「安かろう悪かろう」ではありません。記事によれば、「価格の安さに加え、味についてもコーヒー店より良い、または同じと評価する人が半分を超えた」のだそうです。
マック(大阪ならマクド)のコーヒーの方がスタバより美味しいという話は、しばらく前から聞きますが、ちょっとしたショッキングな事実と受け止められたのではないでしょうか。
要するに、安くておいしいものを提供すれば人気を集めるという、ごく当然な話なのですが、その「事実」に気づくまでに、多少なりとも時間がかかります。それがブランドイメージというものでしょう。
ハリウッド映画では、役者の話す「Starbucks」という単語が、字幕で「高級店」と訳されているのを見て、なるほどと思ったことがあります。ですが今や、高級専門店のコーヒーが、ファストフード店のコーヒーと競合し、負けるご時世なんですね。
記事には、「マックは食事をする店と思っていた」という主婦が、「スタバの半額以下でコーヒーを飲めると知って見直した」とのコメントが紹介されています。「事実」に気づき、目覚めてしまったようです。
このような「事実」への気づきは、「思い込み」から解放されることにより生まれます。これは、買い手だけでなく、売り手にも言えることでしょう。
ハンバーガー屋のコーヒーなんて、たいしたことない、と買い手は思い込んでいるかも知れません。一方、売り手も、うちはハンバーガー屋なのだから、コーヒーの味はどうでもよい、と思っていたりします。そうであれば、スタバの地位は安泰だったでしょう。
ですがマクドナルドが「本気」を出してコーヒーの味を改善すれば、今回のような逆転現象も起こるわけです。このような状況を受け、スタバは、従業員の再教育を行なったという報道は、記憶に新しいところです。
競争の対象にもならないとさえ見ていた相手が、いつのまにか実力をつけ、地位を脅かしてくるという現象は、コーヒーの世界だけの話ではありませんね。自社の商品・サービスを振り返り、同じことが起きつつあるのではないか、常に点検することが必要でしょう。
【今日の教訓】
あなたの企業が提供する商品・サービスは、常に競合にさらされていることを自覚しよう。はるかに格下で、競争の対象にならない相手だと思っていても、あなたの企業の地位を脅かすべく、虎視眈眈と狙っているかも知れない。油断は禁物だ。
<参考:日本経済新聞 2009.05.26【31面】>
ランチの値段についても、東京と比べると大阪は2割くらい安いように思います。東京が850円なら、大阪は700円、といった具合でしょうか。東京なら、食後にコーヒーでも飲めば、ランチ代は1000円を超えることになります。
みみっちい話で恐縮ですが、ランチで1000円超となると、ちょっとぜいたくな感じがしますね。そう考えると、コーヒーは我慢しようか、という発想が浮かぶ気持ちは理解できます。
5月26日付けの日本経済新聞に、「スターバックス、ドトールといったコーヒー店の利用を控える動きが広がっている」とする記事が掲載されています。
ランチ予算が1000円を超えないように、という発想に基づくのかどうかはわかりませんが、やはり不況の影響がこんなところにも現われているわけです。
記事によれば、スタバやドトールの利用回数が減った代わりに、「マクドナルドなどのファストフード店」の利用が増えているそうです。コーヒーは120円だから、ランチ予算1000円以内に収まるということでしょうか。
決して「安かろう悪かろう」ではありません。記事によれば、「価格の安さに加え、味についてもコーヒー店より良い、または同じと評価する人が半分を超えた」のだそうです。
マック(大阪ならマクド)のコーヒーの方がスタバより美味しいという話は、しばらく前から聞きますが、ちょっとしたショッキングな事実と受け止められたのではないでしょうか。
要するに、安くておいしいものを提供すれば人気を集めるという、ごく当然な話なのですが、その「事実」に気づくまでに、多少なりとも時間がかかります。それがブランドイメージというものでしょう。
ハリウッド映画では、役者の話す「Starbucks」という単語が、字幕で「高級店」と訳されているのを見て、なるほどと思ったことがあります。ですが今や、高級専門店のコーヒーが、ファストフード店のコーヒーと競合し、負けるご時世なんですね。
記事には、「マックは食事をする店と思っていた」という主婦が、「スタバの半額以下でコーヒーを飲めると知って見直した」とのコメントが紹介されています。「事実」に気づき、目覚めてしまったようです。
このような「事実」への気づきは、「思い込み」から解放されることにより生まれます。これは、買い手だけでなく、売り手にも言えることでしょう。
ハンバーガー屋のコーヒーなんて、たいしたことない、と買い手は思い込んでいるかも知れません。一方、売り手も、うちはハンバーガー屋なのだから、コーヒーの味はどうでもよい、と思っていたりします。そうであれば、スタバの地位は安泰だったでしょう。
ですがマクドナルドが「本気」を出してコーヒーの味を改善すれば、今回のような逆転現象も起こるわけです。このような状況を受け、スタバは、従業員の再教育を行なったという報道は、記憶に新しいところです。
競争の対象にもならないとさえ見ていた相手が、いつのまにか実力をつけ、地位を脅かしてくるという現象は、コーヒーの世界だけの話ではありませんね。自社の商品・サービスを振り返り、同じことが起きつつあるのではないか、常に点検することが必要でしょう。
【今日の教訓】
あなたの企業が提供する商品・サービスは、常に競合にさらされていることを自覚しよう。はるかに格下で、競争の対象にならない相手だと思っていても、あなたの企業の地位を脅かすべく、虎視眈眈と狙っているかも知れない。油断は禁物だ。
<参考:日本経済新聞 2009.05.26【31面】>
2009年05月26日
「社長に贈る51の質問」がカードになりました。

銀座コーチングスクール監修書籍「社長に贈る51の質問」に収録の質問がカードになりました。このカードは、金沢校出身の塩山徳宏コーチが制作されたものです。
経営者の方は、セルフコーチングで使えます。
(経営者でなくても、結構、使えます)
プロコーチの方は、クライアントとのセッションで使えます。
必要に応じて、オリジナルの質問のカードも追加できます。
詳しくは → http://www.wincle.jp/products/51card/
2009年05月26日
セールスマンではなく、専門家を目指そう!
企業が新規事業のネタを考える際は、まずは自社の事業ドメインを定義することから始めるとよいでしょう。事業ドメインは、自社の競争の土俵であり、多くの場合、それが自社の強みを発揮できる領域となります。
個人が起業ネタを考える際も、自分の「ドメイン」は何かを考えるとよいですね。もっとわかりやすい表現で言えば、自分の「専門分野」です。週末起業フォーラムなどで起業ネタ発想の指導をする際は、まずは自分の専門分野を決めることをお奨めしています。
専門分野を決めるということは、その分野における専門家として自分をブランディングしていくことにつながります。「専門家」の地位を固めるメリットは、計り知れません。
それは、顧客の立場で考えれば明白でしょう。何か商品を購入するなら、専門家から買いたいからです。店主や店員が、自分たちの扱う商品に関する知識について素人レベルだとしたら、とても買い物する気にはなれませんね。
ですので、自社の「専門性」をアピールすることは、確実にアドバンテージになります。5月25日付けの日経MJ(流通新聞)に、パソコン専門店チェーンの「PCデポ」に関する記事が掲載されています。
記事によれば、「PCデポ」では「5月から店頭に電子看板を設置、最新のウイルス情報やリコール情報の来店客への発信を始めた」そうです。
「パソコンなどを脅かすウイルスは生活への脅威で、消費者は対策情報を求めている」のを受けての施策ですが、「専門家がいる店としての認知を広めることも狙う」とのことです。
具体的には、横行しているパソコンウイルスの種類や製品の安全・リコール情報のほか、店内の案内なども電子看板で配信しています。「製品の宣伝販促だけでなく、様々なトラブル情報も積極的に発信」することで、「顧客の信頼を得られる」と考えているのだそうです。
記事によれば、「従来の家電販売店では、こうした安全問題にはポスター掲示などで注意を喚起するか、問い合わせがあれば答えるなど受身の対応が多かった」とのことです。
個人が専門家として認められるには、積極的に情報を発信することが不可欠です。店舗であっても、それは同じことでしょう。その際、売るための情報だけでは、専門家ではなく、単なるセールスマンとなってしまいます。
自店の立ち位置を、「専門家」と「セールスマン」のどちらと考えるべきかと言えば、やはり前者が望ましいと言えます。顧客は「専門家」の言葉には耳を傾けますが、「セールスマン」のそれについては、眉に唾をしがちだからです。
この施策の効果で、「PCデポ」は「デジタル機器のトラブル時の駆け込み寺として認知度を向上しつつある」そうです。店舗としてのブランディングに成功しているわけですね。
取り扱う商品について、専門家としての情報を豊富に提供してくれる店は、確かに魅力的です。最近、電子看板への注目が高まっていますが、店舗の情報発信ツールとしての効能を考えると、それもうなづけます。
いずれにしろ、「セールスマン」ではなく、「専門家」という視点で、自社の発信する情報の質・量についての見直しをしてみることは、有益なはずですね。
【今日の教訓】
あなたの企業では、市場・顧客に対して、どのような情報を発信しているだろうか。「セールスマン」ではなく、「専門家」としての情報発信を重視しよう。信頼を獲得し、ブランディングを図るには、それが不可欠なはずだ。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.25【11面】>
個人が起業ネタを考える際も、自分の「ドメイン」は何かを考えるとよいですね。もっとわかりやすい表現で言えば、自分の「専門分野」です。週末起業フォーラムなどで起業ネタ発想の指導をする際は、まずは自分の専門分野を決めることをお奨めしています。
専門分野を決めるということは、その分野における専門家として自分をブランディングしていくことにつながります。「専門家」の地位を固めるメリットは、計り知れません。
それは、顧客の立場で考えれば明白でしょう。何か商品を購入するなら、専門家から買いたいからです。店主や店員が、自分たちの扱う商品に関する知識について素人レベルだとしたら、とても買い物する気にはなれませんね。
ですので、自社の「専門性」をアピールすることは、確実にアドバンテージになります。5月25日付けの日経MJ(流通新聞)に、パソコン専門店チェーンの「PCデポ」に関する記事が掲載されています。
記事によれば、「PCデポ」では「5月から店頭に電子看板を設置、最新のウイルス情報やリコール情報の来店客への発信を始めた」そうです。
「パソコンなどを脅かすウイルスは生活への脅威で、消費者は対策情報を求めている」のを受けての施策ですが、「専門家がいる店としての認知を広めることも狙う」とのことです。
具体的には、横行しているパソコンウイルスの種類や製品の安全・リコール情報のほか、店内の案内なども電子看板で配信しています。「製品の宣伝販促だけでなく、様々なトラブル情報も積極的に発信」することで、「顧客の信頼を得られる」と考えているのだそうです。
記事によれば、「従来の家電販売店では、こうした安全問題にはポスター掲示などで注意を喚起するか、問い合わせがあれば答えるなど受身の対応が多かった」とのことです。
個人が専門家として認められるには、積極的に情報を発信することが不可欠です。店舗であっても、それは同じことでしょう。その際、売るための情報だけでは、専門家ではなく、単なるセールスマンとなってしまいます。
自店の立ち位置を、「専門家」と「セールスマン」のどちらと考えるべきかと言えば、やはり前者が望ましいと言えます。顧客は「専門家」の言葉には耳を傾けますが、「セールスマン」のそれについては、眉に唾をしがちだからです。
この施策の効果で、「PCデポ」は「デジタル機器のトラブル時の駆け込み寺として認知度を向上しつつある」そうです。店舗としてのブランディングに成功しているわけですね。
取り扱う商品について、専門家としての情報を豊富に提供してくれる店は、確かに魅力的です。最近、電子看板への注目が高まっていますが、店舗の情報発信ツールとしての効能を考えると、それもうなづけます。
いずれにしろ、「セールスマン」ではなく、「専門家」という視点で、自社の発信する情報の質・量についての見直しをしてみることは、有益なはずですね。
【今日の教訓】
あなたの企業では、市場・顧客に対して、どのような情報を発信しているだろうか。「セールスマン」ではなく、「専門家」としての情報発信を重視しよう。信頼を獲得し、ブランディングを図るには、それが不可欠なはずだ。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.25【11面】>
2009年05月22日
『コンサルタントの八つのスキル』DVD
連日、企業の業績悪化の報道が相次いでいます。その影響は、給与やボーナス減、リストラなど、働く人たちにも降りかかっています。
反面「残業規制などで時間にゆとりができた」という人もいらっしゃいます。
この時間をどう生かすかが、将来の明暗を分けそうですね。
「自分の身に、いつ、何が起こるかわからない・・・」
そんな時代ですから、できれば“自力で稼ぐ”力の習得を、今は何よりも優先させたいところです。
では、具体的には何があるでしょう?
一口に「稼ぐ」といっても様々なやり方があります。10年の週末起業家指導の実績からお勧めしたい業種があります。
それは、
「コンサルタント」
という仕事です。これまでの仕事で培った経験や知識を活かし、最短でスタートさせ、稼ぐことができます。
もちろん「経営コンサルタント」だけではありません。
「労務」「財務」「IT」などのビジネス系
「整理整頓」「結婚・離婚」「育児」など暮らしに根ざしたもの
「文房具」「夜景」「鉄道模型」など趣味を生かしたもの
・・・などなど、ありとあらゆる分野で必要とされています。
コンサルタントという職業は魅力がいっぱいです。
・元手がいらない
・自己充足度が高い
・単価が高くて効率がよい
・即オンリーワン
・資格がいらない
・実務で経験を生かせる
など、週末起業家として活動している人も、もちろん独立した人も、圧倒的に人気があり、成功確率が高いのがコンサルタントなのです。
実際、藤井も森も、スタートはコンサルタントでした。だから、その良さは実感しています。
「あなた」という、唯一無二のリソースをフル活用すれば、必ず成り立つ仕事、それがコンサルタントいう仕事です。
「自立の必要性は感じているが、何をやったらいいのか・・・」
そんな風に、不安や迷いを感じているなら、ぜひ、今こそコンサルタントという仕事に目を向け、スキルを習得してみてください。
とは言え、具体的にどのようにしたらよいのか、戸惑われると思います。そこで、今回コンサルタントとして必須のスキルを紹介した、
※サラリーマン応援企画!『コンサルタントの八つのスキル』DVD
詳細(サンプルあり)&お買い求め
→ http://www.shumatsu.net/consulyosei_dvd.html
をご用意しました。
こちらは、コンサルタントに必須のスキルや具体的な顧客獲得の方法などを、20年以上のキャリアを持つ森英樹が解説するものです。
このDVDを【サラリーマン応援企画】として、実費に近い価格でお届けします。そのため、装丁は必要最低限、収録時間も短か目です。
その点にご納得いただいた上で、お申し込みください。
内容は保証します。昨年、一流コンサルタントが集結して開催した『コンサルタント頭即成講座』の森の講演部分を抽出したものです。
サラリーマンがコンサルタントになる上で必須です。自力で生き抜いていく力を培う第一歩として、ぜひ聴いてください。
商品の詳細、お申込は以下からお願いします。
※サラリーマン応援企画!『コンサルタントの八つのスキル』DVD
詳細(サンプルあり)&お買い求め
→ http://www.shumatsu.net/consulyosei_dvd.html
なお、もっと本格的に学びたいという方には、
【通信講座】や【通学講座】をお勧めします。
通学講座 → http://www.shumatsu.net/consul.html
通信教育 → http://www.shumatsu.net/consulyosei.html
反面「残業規制などで時間にゆとりができた」という人もいらっしゃいます。
この時間をどう生かすかが、将来の明暗を分けそうですね。
「自分の身に、いつ、何が起こるかわからない・・・」
そんな時代ですから、できれば“自力で稼ぐ”力の習得を、今は何よりも優先させたいところです。
では、具体的には何があるでしょう?
一口に「稼ぐ」といっても様々なやり方があります。10年の週末起業家指導の実績からお勧めしたい業種があります。
それは、
「コンサルタント」
という仕事です。これまでの仕事で培った経験や知識を活かし、最短でスタートさせ、稼ぐことができます。
もちろん「経営コンサルタント」だけではありません。
「労務」「財務」「IT」などのビジネス系
「整理整頓」「結婚・離婚」「育児」など暮らしに根ざしたもの
「文房具」「夜景」「鉄道模型」など趣味を生かしたもの
・・・などなど、ありとあらゆる分野で必要とされています。
コンサルタントという職業は魅力がいっぱいです。
・元手がいらない
・自己充足度が高い
・単価が高くて効率がよい
・即オンリーワン
・資格がいらない
・実務で経験を生かせる
など、週末起業家として活動している人も、もちろん独立した人も、圧倒的に人気があり、成功確率が高いのがコンサルタントなのです。
実際、藤井も森も、スタートはコンサルタントでした。だから、その良さは実感しています。
「あなた」という、唯一無二のリソースをフル活用すれば、必ず成り立つ仕事、それがコンサルタントいう仕事です。
「自立の必要性は感じているが、何をやったらいいのか・・・」
そんな風に、不安や迷いを感じているなら、ぜひ、今こそコンサルタントという仕事に目を向け、スキルを習得してみてください。
とは言え、具体的にどのようにしたらよいのか、戸惑われると思います。そこで、今回コンサルタントとして必須のスキルを紹介した、
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その点にご納得いただいた上で、お申し込みください。
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タグ :コンサルタント
2009年05月22日
日経記事は、こうやって仕事の役に立てる!
6月に全国5ヶ所で開催するセミナーの告知を開始したところ、おかげさまで、かなりの勢いで参加お申し込みをいただいています。新聞記事でビジネス発想力を鍛えるというコンセプトが支持されたものと理解し、非常にありがたく思っています。
日経記事を読んでいると、さまざまな企業のナマの経営活動が伝えられるので、「そうか、こういう手もあったか」と、新たな発想のヒントを得るのに事欠きません。
たとえば、何らかの事情で資金に余裕ができたら、どのように活用すればよいでしょうか。5月21日付けの日経産業新聞に、「ライオンは2009年12月期の広告宣伝費を前の期に比べて15%増やし、230億円程度にする」という記事が掲載されています。
この原資は、「原材料の調達価格の下落」によりもたらされた余裕資金です。ライオンの場合、これを「積極的な広告宣伝でブランドイメージを高めて、売上拡大につなげる」ことを考えています。
なるほど。余裕資金は、広告宣伝・販売促進に使うという手があるか、と思いださせてくれます。もちろん、そんなことは記事を読まなくてもすぐに思いつくという人もいるでしょう。ですが、たまたま失念していた場合は、この記事がリマインダの役目を果たしてくれます。
では、余裕資金は、必ず広告宣伝費に使うべきなのでしょうか。記事に書いてあるからといって、それが正解だとは限りません。たまたまライオンがそうする、と書いてあるだけです。まだ成果が検証されているわけではありません。
そこで記事を読み進めていくと、ライオンの置かれている状況がわかります。「同社の2008年12月期の広告宣伝費は前の期比9.6%減の198億円だった」そうです。原材料高が理由で、「広告手法を見直した」とのことです。
「広告費を削減した」ではなく、「広告手法を見直した」と書かれていることに、注目する必要があるでしょう。この記事では、どのように見直したかについて、明確には触れられていません。
ですが記事を最後まで読むと、プライベートブランド(PB)が台頭していることが指摘されています。「メーカーが販売促進費を投じて利益を削って値下げしても、価格ではPBには勝てない。ライオンではPBと価格競争するよりも広告宣伝でブランドイメージを高めた方が得策とみている」とのことです。
価格で勝てない場合の広告宣伝は、ブランドイメージを高めるような手法を用いるということですね。なるほど。これもまた、自社に応用が利く貴重なヒントです。ライオンの広告手法の見直しは、そのことを指していたのだろうと推測できます。
記事は、積み増した広告宣伝費を「ブランドの強化に充てる」と述べています。ライオンに限らず、ブランドの強化は、多くの企業にとって、重要な経営課題のはずです。自社のブランド強化のために、何かヒントは得られないだろうか。そんな思いで記事を読んでいきましょう。
記事によれば、「ライオンは売上高が100億円以上のメガブランドを11個にする方針を打ち出している」とのことです。なるほど。「ブランド強化」をお題目に挙げることにとどめず、明確な目標を設定しているわけです。
ライオンの場合、この基準を満たすメガブランドは、現在8個にとどまっているのだそうです。あと3個、増やしたい。そのために、広告宣伝費を積み増す。明確な意図・目標をもって広告宣伝費を使うとは、このようなことですね。自社はどうなのか、見直しした方が、よいかも知れません。
あまり長くない記事ですが、3つの「なるほど」がありました。ここには書きませんでしたが、実はこの記事から、他にもいろいろな発想が浮かんでいます。この一つの記事を端緒に、ちょっとした論文を書くことも可能だと思います。
こんな風に日経記事を読めば、ビジネスにはもちろんのこと、自身の能力開発にも、かなり役立つのではないでしょうか。少なくとも私は、かなりの恩恵を被っていると思います。セミナーでは、そのノウハウを分かち合うことができれば嬉しいです。
※効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
【今日の教訓】
あなたが新聞に目を通す際、どれだけ「なるほど」を発見しているだろうか。その「なるほど」を受け、どれだけ自社の経営や仕事に置き換えて考えているだろうか。日経記事を活用するなら、ぜひ持っておきたい視点だ。
<参考:日経産業新聞 2009.05.21【16面】>
日経記事を読んでいると、さまざまな企業のナマの経営活動が伝えられるので、「そうか、こういう手もあったか」と、新たな発想のヒントを得るのに事欠きません。
たとえば、何らかの事情で資金に余裕ができたら、どのように活用すればよいでしょうか。5月21日付けの日経産業新聞に、「ライオンは2009年12月期の広告宣伝費を前の期に比べて15%増やし、230億円程度にする」という記事が掲載されています。
この原資は、「原材料の調達価格の下落」によりもたらされた余裕資金です。ライオンの場合、これを「積極的な広告宣伝でブランドイメージを高めて、売上拡大につなげる」ことを考えています。
なるほど。余裕資金は、広告宣伝・販売促進に使うという手があるか、と思いださせてくれます。もちろん、そんなことは記事を読まなくてもすぐに思いつくという人もいるでしょう。ですが、たまたま失念していた場合は、この記事がリマインダの役目を果たしてくれます。
では、余裕資金は、必ず広告宣伝費に使うべきなのでしょうか。記事に書いてあるからといって、それが正解だとは限りません。たまたまライオンがそうする、と書いてあるだけです。まだ成果が検証されているわけではありません。
そこで記事を読み進めていくと、ライオンの置かれている状況がわかります。「同社の2008年12月期の広告宣伝費は前の期比9.6%減の198億円だった」そうです。原材料高が理由で、「広告手法を見直した」とのことです。
「広告費を削減した」ではなく、「広告手法を見直した」と書かれていることに、注目する必要があるでしょう。この記事では、どのように見直したかについて、明確には触れられていません。
ですが記事を最後まで読むと、プライベートブランド(PB)が台頭していることが指摘されています。「メーカーが販売促進費を投じて利益を削って値下げしても、価格ではPBには勝てない。ライオンではPBと価格競争するよりも広告宣伝でブランドイメージを高めた方が得策とみている」とのことです。
価格で勝てない場合の広告宣伝は、ブランドイメージを高めるような手法を用いるということですね。なるほど。これもまた、自社に応用が利く貴重なヒントです。ライオンの広告手法の見直しは、そのことを指していたのだろうと推測できます。
記事は、積み増した広告宣伝費を「ブランドの強化に充てる」と述べています。ライオンに限らず、ブランドの強化は、多くの企業にとって、重要な経営課題のはずです。自社のブランド強化のために、何かヒントは得られないだろうか。そんな思いで記事を読んでいきましょう。
記事によれば、「ライオンは売上高が100億円以上のメガブランドを11個にする方針を打ち出している」とのことです。なるほど。「ブランド強化」をお題目に挙げることにとどめず、明確な目標を設定しているわけです。
ライオンの場合、この基準を満たすメガブランドは、現在8個にとどまっているのだそうです。あと3個、増やしたい。そのために、広告宣伝費を積み増す。明確な意図・目標をもって広告宣伝費を使うとは、このようなことですね。自社はどうなのか、見直しした方が、よいかも知れません。
あまり長くない記事ですが、3つの「なるほど」がありました。ここには書きませんでしたが、実はこの記事から、他にもいろいろな発想が浮かんでいます。この一つの記事を端緒に、ちょっとした論文を書くことも可能だと思います。
こんな風に日経記事を読めば、ビジネスにはもちろんのこと、自身の能力開発にも、かなり役立つのではないでしょうか。少なくとも私は、かなりの恩恵を被っていると思います。セミナーでは、そのノウハウを分かち合うことができれば嬉しいです。
※効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
【今日の教訓】
あなたが新聞に目を通す際、どれだけ「なるほど」を発見しているだろうか。その「なるほど」を受け、どれだけ自社の経営や仕事に置き換えて考えているだろうか。日経記事を活用するなら、ぜひ持っておきたい視点だ。
<参考:日経産業新聞 2009.05.21【16面】>
タグ :セミナー
2009年05月21日
大阪で開催!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
大阪・福岡・広島・東京・名古屋の5ヶ所でセミナーを開催します。
こんにちは! 「クォーター大阪人冒険記」ブログ 運営者の森英樹です。
平素はご購読、ありがとうございます。
私が発行するメルマガ「経営戦略考」は、創刊以来、間もなく発行満10周年を迎えつつあります。通算で1900号を超え、2000号も近くなりました。
プロ野球なら、2000本安打で「名球会」入りですね。よくも続いたものだと、感慨深いものがあります。
そこでこの度、感謝の気持ちを込めて、初の全国規模での「セミナーツアー」を企画してみました。
このセミナーでは、日経記事をひたすら読み、ひたすらメルマガを書いてきて感じたこと、体得したことの集大成を、受講者の方々にお届けしたいと考えています。
大阪・福岡・広島・東京・名古屋の5ヶ所でセミナーを開催します。
一人でも多くの方に、直接、メッセージをお伝えできれば幸いです。
※効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
以下、今回のセミナーの企画概要です。ご参照ください。
「100年に一度」と呼ばれる不況にあって、企業もビジネスパースンも、自らの生き残り策を何とか模索していかなければなりません。
今までやってきたことを、そのまま継続していたのでは、同じ結果しか得られないことは明らかです。
しかし、「何か新しいことをしなくては・・・」とわかってはいても、いったい何をすべきなのか、なかなかアイデアが浮かばない。そんな悩みを抱えるビジネスパースンも多いことでしょう。
一方、どんな状況にあっても、次から次へと新たなアイデアを発想し、次から次へと打ち手を考え、着実にそれを実現し、大きな成果を出す人もいます。
あぁ、自分にもそんな豊かな発想力があったらいいのに・・・。
私もかつて、駆け出しのコンサルタントだった頃、そのことで悩んだ時期がありました。
知恵や発想が泉の如く湧き出るようなコンサルタントになれれば、クライアントにもっとお役に立てるはず。どうすれば、そうなれるのだろうか・・。
多数のビジネス書も読みました。おかげでたくさんの知識を身につけることができました。ですが、発想が豊かになった実感は得られません。
そこで目をつけたのが、新聞記事です。新聞に掲載されるさまざまな企業の取り組みは、まさに「生きた事例」です。情報として読むだけでなく、それらをベンチマークすることで、コンサルティングに役立てることができるのではないか。
全くオリジナルな発想を生み出せるのは、ごく一部の天才と呼ばれる人たちだけでしょう。ですが、新聞記事の「生きた事例」をベンチマークすれば、凡人でも、それをきっかけとして、どんどんと発想を生み出していくことができるのです。
その時以来、新聞の読み方が大きく変わりました。それを習慣化するために、メールマガジン「経営戦略考-日経記事から毎日学ぶ経営戦略の原理原則」を創刊し、非常に多くの読者からの支持をいただくようにもなりました。
そして何よりも、新聞記事を読み解く訓練を積むことで、新たなビジネス発想を生むコツがわかってくるようになりました。おかげでクライアントへの提案の質も量も、飛躍的に充実するようになりました。
さらに興味深いことに、ビジネス書で学んだ知識を、新たな発想を生むために活用できるようにもなりました。新聞記事の読み方を変えたことで、ビジネス書の読み方も変えることができたのです。
今回のセミナーでは、私の新聞記事の読み方をご紹介すると共に、そこから新たなビジネス発想を生むための具体的な手法や事例を惜しみなくお伝えします。
新聞記事という、ごく身近な情報に、これほどまでの価値があったことに驚いていただけることでしょう。発想やアイデアが浮かばないという悩みはもう、おさらばです。
もしあなたが、下記のいずれかに該当するのなら、ぜひご参加をお勧めします。
・成長発展志向の経営者、起業家、事業責任者
・発想力を飛躍的に高めたいビジネスパースン
・起業や新規事業のネタをお探し中の方
・現役のコンサルタント並びに志望者
・その他、向上心の高いすべてのビジネスパーソン
なお、ご参加にあたっては、当日の日本経済新聞(朝刊)を持参ください。セミナー内で、いくつかの記事を材料に発想のワークを行ないます。
会場でお会いできることを、楽しみにしております。
※効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
■講演テーマ
『新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー』
■講演概要
・なぜ発想が生まれないのか
・なぜビジネス書だけではダメなのか
・記事の読み方における3つのレベル
・大切なのは情報収集よりも抽象化
・フレームワークを使いこなす
・時代を読み解くキーワードを知る
・注目すべき新聞記事の特徴とは
・コンサルタントを目指す方のために
■開講日時
大阪 :2009年6月10日(水)
福岡 :2009年6月17日(水)
広島 :2009年6月18日(木)
東京 :2009年6月24日(水)
名古屋:2009年6月26日(金)
※いずれの会場とも19:00~21:00 (18:30開場)予定です。
■講師
森英樹(もり ひでき)
※詳細&お申込み
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
こんにちは! 「クォーター大阪人冒険記」ブログ 運営者の森英樹です。
平素はご購読、ありがとうございます。
私が発行するメルマガ「経営戦略考」は、創刊以来、間もなく発行満10周年を迎えつつあります。通算で1900号を超え、2000号も近くなりました。
プロ野球なら、2000本安打で「名球会」入りですね。よくも続いたものだと、感慨深いものがあります。
そこでこの度、感謝の気持ちを込めて、初の全国規模での「セミナーツアー」を企画してみました。
このセミナーでは、日経記事をひたすら読み、ひたすらメルマガを書いてきて感じたこと、体得したことの集大成を、受講者の方々にお届けしたいと考えています。
大阪・福岡・広島・東京・名古屋の5ヶ所でセミナーを開催します。
一人でも多くの方に、直接、メッセージをお伝えできれば幸いです。
※効果絶大!新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー
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以下、今回のセミナーの企画概要です。ご参照ください。
「100年に一度」と呼ばれる不況にあって、企業もビジネスパースンも、自らの生き残り策を何とか模索していかなければなりません。
今までやってきたことを、そのまま継続していたのでは、同じ結果しか得られないことは明らかです。
しかし、「何か新しいことをしなくては・・・」とわかってはいても、いったい何をすべきなのか、なかなかアイデアが浮かばない。そんな悩みを抱えるビジネスパースンも多いことでしょう。
一方、どんな状況にあっても、次から次へと新たなアイデアを発想し、次から次へと打ち手を考え、着実にそれを実現し、大きな成果を出す人もいます。
あぁ、自分にもそんな豊かな発想力があったらいいのに・・・。
私もかつて、駆け出しのコンサルタントだった頃、そのことで悩んだ時期がありました。
知恵や発想が泉の如く湧き出るようなコンサルタントになれれば、クライアントにもっとお役に立てるはず。どうすれば、そうなれるのだろうか・・。
多数のビジネス書も読みました。おかげでたくさんの知識を身につけることができました。ですが、発想が豊かになった実感は得られません。
そこで目をつけたのが、新聞記事です。新聞に掲載されるさまざまな企業の取り組みは、まさに「生きた事例」です。情報として読むだけでなく、それらをベンチマークすることで、コンサルティングに役立てることができるのではないか。
全くオリジナルな発想を生み出せるのは、ごく一部の天才と呼ばれる人たちだけでしょう。ですが、新聞記事の「生きた事例」をベンチマークすれば、凡人でも、それをきっかけとして、どんどんと発想を生み出していくことができるのです。
その時以来、新聞の読み方が大きく変わりました。それを習慣化するために、メールマガジン「経営戦略考-日経記事から毎日学ぶ経営戦略の原理原則」を創刊し、非常に多くの読者からの支持をいただくようにもなりました。
そして何よりも、新聞記事を読み解く訓練を積むことで、新たなビジネス発想を生むコツがわかってくるようになりました。おかげでクライアントへの提案の質も量も、飛躍的に充実するようになりました。
さらに興味深いことに、ビジネス書で学んだ知識を、新たな発想を生むために活用できるようにもなりました。新聞記事の読み方を変えたことで、ビジネス書の読み方も変えることができたのです。
今回のセミナーでは、私の新聞記事の読み方をご紹介すると共に、そこから新たなビジネス発想を生むための具体的な手法や事例を惜しみなくお伝えします。
新聞記事という、ごく身近な情報に、これほどまでの価値があったことに驚いていただけることでしょう。発想やアイデアが浮かばないという悩みはもう、おさらばです。
もしあなたが、下記のいずれかに該当するのなら、ぜひご参加をお勧めします。
・成長発展志向の経営者、起業家、事業責任者
・発想力を飛躍的に高めたいビジネスパースン
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なお、ご参加にあたっては、当日の日本経済新聞(朝刊)を持参ください。セミナー内で、いくつかの記事を材料に発想のワークを行ないます。
会場でお会いできることを、楽しみにしております。
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→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
■講演テーマ
『新聞記事で鍛える【超】ビジネス発想力強化セミナー』
■講演概要
・なぜ発想が生まれないのか
・なぜビジネス書だけではダメなのか
・記事の読み方における3つのレベル
・大切なのは情報収集よりも抽象化
・フレームワークを使いこなす
・時代を読み解くキーワードを知る
・注目すべき新聞記事の特徴とは
・コンサルタントを目指す方のために
■開講日時
大阪 :2009年6月10日(水)
福岡 :2009年6月17日(水)
広島 :2009年6月18日(木)
東京 :2009年6月24日(水)
名古屋:2009年6月26日(金)
※いずれの会場とも19:00~21:00 (18:30開場)予定です。
■講師
森英樹(もり ひでき)
※詳細&お申込み
→ http://www.entrelect.co.jp/seminar_keieisenryakuko0906.html
タグ :セミナー
2009年05月20日
使いやすさにこだわったノートに人気
起業支援の活動を始めて、もう満8年くらいになります。中小企業をターゲットとしたコンサルタントとして、新規事業開発の支援に携わった経験が生きています。ですが、それ以前の経験も、確実に現在の活動のバックグラウンドになっています。
私は、サラリーマンと専業主婦という、ごくありふれた家庭で生まれ、育ちました。ところが高校生の頃、自分の店を持ちたいと言いだして、母親が居酒屋を開業しました。
それからしばらくして、居酒屋が軌道に乗ったことから、今度は父親が会社を辞めて自分の店を持ちたいと言い始めました。当時の言葉で言えば、「脱サラ」です。そして文房具店を開店したのです。
実家が商家である人は多いでしょうが、両親がそれぞれ、別のビジネスで創業したという経験を持つ人は、あまり多くないと思います。ちょっと珍しいとも言えるこの生い立ちが、起業支援に熱を入れることができる基盤となっているのでしょう。
もし家業を継ぐとしたら、居酒屋と文房具屋のどちらを選ぶかと言えば、迷うことなく文房具屋だと思っていました。残念なことに、数年後、父は店へ通う途中で交通事故に遭い、命を落としてしまったため、文房具屋を継ぐことにはならなかったのですが。
いずれにしろ、子供の頃から文房具に対する愛着は強いです。恐らく父親譲りなのでしょう。百貨店・量販店・コンビニを問わず、今でも文具売り場に足を踏み入れると、胸がときめく思いがします。
5月20日付けの日本経済新聞に、「使いやすさにこだわったノートが人気だ」という記事をみつけました。「書き込む内容をきれいに整理できるよう、字をそろえるための点を打ったり、ページを分割したりしているのが特徴」なのだそうです。
いろいろな新商品やアイデア商品が次々とリリースされるのが、文房具の魅力です。とは言え、開発担当者には叱られてしまうかも知れませんが、「ノート」というありふれた商品に、まだ開発工夫の余地があったとは、素直に驚いてしまいました。
たとえばコクヨのキャンパスノートでは、「ページ内の横線にドット(点)を入れ」、「書きだしの位置をそろえたり、図や表を書いたりしやすい」工夫がなされています。
学研ステイフルの「コーネルメソッドノート」は、ページを3分割して、キーワードを書きだしたり、要点をまとめたりするのに便利なレイアウトになっています。
マルマンの「二ーモシネ」というノートもよく売れています。「ページの上辺にミシン目を入れて切り取れるようにし、会議の配布資料などとメモをまとめて管理」できるのだそうです。
進歩に限界はないということでしょうか。それとも、今まで進歩させるのを怠ってきた結果なのでしょうか。今さら紙のノートではないと考え、電子ツールに注目し過ぎていたということなのでしょうか。
仮にそうだとすると、いわゆる「先進的」なツールの登場により、印象が薄くなっている存在に、もっと目を向ける必要があるのではないか、という気がしてきます。
ノートの場合、印象が薄くなっているとしても、存在そのものは確固たる地位を保っています。意外な盲点だったかも知れません。自社の商品ラインナップの中に、そのような商品をみつけ出し、改善を加えることを考えてもよいのではないでしょうか。
【今日の教訓】
あなたの企業では、先進的な商品にばかり気をとられ、ありふれていながらも収益の柱となっている商品の改善・改良を怠ってはいないだろうか。開発工夫の余地を見出せば、さらなる収益拡大の可能性は大きいかも知れない。
<参考:日本経済新聞 2009.05.20【27面】>
私は、サラリーマンと専業主婦という、ごくありふれた家庭で生まれ、育ちました。ところが高校生の頃、自分の店を持ちたいと言いだして、母親が居酒屋を開業しました。
それからしばらくして、居酒屋が軌道に乗ったことから、今度は父親が会社を辞めて自分の店を持ちたいと言い始めました。当時の言葉で言えば、「脱サラ」です。そして文房具店を開店したのです。
実家が商家である人は多いでしょうが、両親がそれぞれ、別のビジネスで創業したという経験を持つ人は、あまり多くないと思います。ちょっと珍しいとも言えるこの生い立ちが、起業支援に熱を入れることができる基盤となっているのでしょう。
もし家業を継ぐとしたら、居酒屋と文房具屋のどちらを選ぶかと言えば、迷うことなく文房具屋だと思っていました。残念なことに、数年後、父は店へ通う途中で交通事故に遭い、命を落としてしまったため、文房具屋を継ぐことにはならなかったのですが。
いずれにしろ、子供の頃から文房具に対する愛着は強いです。恐らく父親譲りなのでしょう。百貨店・量販店・コンビニを問わず、今でも文具売り場に足を踏み入れると、胸がときめく思いがします。
5月20日付けの日本経済新聞に、「使いやすさにこだわったノートが人気だ」という記事をみつけました。「書き込む内容をきれいに整理できるよう、字をそろえるための点を打ったり、ページを分割したりしているのが特徴」なのだそうです。
いろいろな新商品やアイデア商品が次々とリリースされるのが、文房具の魅力です。とは言え、開発担当者には叱られてしまうかも知れませんが、「ノート」というありふれた商品に、まだ開発工夫の余地があったとは、素直に驚いてしまいました。
たとえばコクヨのキャンパスノートでは、「ページ内の横線にドット(点)を入れ」、「書きだしの位置をそろえたり、図や表を書いたりしやすい」工夫がなされています。
学研ステイフルの「コーネルメソッドノート」は、ページを3分割して、キーワードを書きだしたり、要点をまとめたりするのに便利なレイアウトになっています。
マルマンの「二ーモシネ」というノートもよく売れています。「ページの上辺にミシン目を入れて切り取れるようにし、会議の配布資料などとメモをまとめて管理」できるのだそうです。
進歩に限界はないということでしょうか。それとも、今まで進歩させるのを怠ってきた結果なのでしょうか。今さら紙のノートではないと考え、電子ツールに注目し過ぎていたということなのでしょうか。
仮にそうだとすると、いわゆる「先進的」なツールの登場により、印象が薄くなっている存在に、もっと目を向ける必要があるのではないか、という気がしてきます。
ノートの場合、印象が薄くなっているとしても、存在そのものは確固たる地位を保っています。意外な盲点だったかも知れません。自社の商品ラインナップの中に、そのような商品をみつけ出し、改善を加えることを考えてもよいのではないでしょうか。
【今日の教訓】
あなたの企業では、先進的な商品にばかり気をとられ、ありふれていながらも収益の柱となっている商品の改善・改良を怠ってはいないだろうか。開発工夫の余地を見出せば、さらなる収益拡大の可能性は大きいかも知れない。
<参考:日本経済新聞 2009.05.20【27面】>
2009年05月20日
インフルエンザ対策

大阪と聞くと、「インフルエンザ、大丈夫?」というのが東京人の反応でしょうか(^^;)。
大阪オフィスの机やドアノブ等、手で触りそうな箇所はエタノール入りのウェットティッシュで殺菌しておきました。
タグ :インフルエンザ
2009年05月18日
ルミネが10期連続で増収増益-強み・弱みの「編集の妙」
「強み」に集中することが、競争における鉄則だと言われます。ですが、あまり「強み」にとらわれていると、環境の変化により、それが「弱み」となってしまうケースもあります。
そのため、新たな「強み」をつくるべく、既存の「強み」を磨くことを疎かにしてしまうことで、どちらも中途半端になってしまうケースもあります(トホホ)。経営とは、なかなか一筋縄ではいかないものです。
ポイントは、「強み」が本物かどうかですね。「強み」にとらわれ過ぎて失敗するケースがあるとすれば、実はそれは本物の「強み」ではないということになるでしょう。
先述のとおり、何が「強み」となり得るかは、環境変化に大きく影響されます。つまり、時代の要請に合致した「強み」を築けていないと、やはり競争には勝てないということです。
5月18日付けの日経MJ(流通新聞)に、「百貨店やスーパーの苦戦を尻目に、ルミネは2009年3月期も増収増益を確保した」という記事が掲載されています。
ルミネと言えば、新宿駅の駅ビル。小売業であれば、極めて有利な立地のはずです。ところが記事は、「10期連続の増収増益を達成したルミネを『立地に恵まれているから』と決めつけていたらそれは間違い」と断じています。
駅直結であることは「強み」のはずなのですが、ルミネの花崎淑夫社長によれば、「面積は狭く、思うように商業施設のインフラも整備できない」とのこと。この立地は、「強み」ではなく「弱み」だという認識のようです。
店舗の大型化が進む中、確かにルミネの新宿店(主力店)は狭いです。高島屋新宿店や伊勢丹新宿本店と比べれば、1/3の規模です。そして、「駅ビルの宿命として大規模改装も難しい」。
この「弱み」を認識した上でとった施策は、顧客対象を絞ることでした。「新宿駅の乗降客は老若男女だが、ルミネは若い男女を切り取った」と記事は解説しています。
「立地」「品揃え」「従業員の接客」のいずれも、小売業なら「強み」となり得ます。しかし競合環境を考えれば、どれも一様に重要だというわけではありません。この場合、「立地」だけを「強み」としていたのでは、とても生き残れないということだったのでしょう。
駅ビルを経営する鉄道会社の経営特性について、記事は次のように指摘しています。「顧客の絞り込みの必要のない鉄道会社。あるのは大人と子供料金の二つ。料金は決められた距離で設定される」。
多様な顧客ニーズに対応しなければならない小売業とは、まったく文化が異なりますね。そのためか、1991年に誕生して以来、ルミネは「1999年3月期まで減収が続」いたそうです。小売業に取り組むには、企業体質は「弱み」となっていたわけです。
しかし一方、鉄道会社は「安全と無事故、それに時間厳守」、「いろいろな職場が連携し大原則のために細心の注意を払う」、さらには方針を「一気通貫で現場まで行きわたらせる力」に優れています。このような企業体質は「強み」として生かせます。
今やルミネは「各テナントが一体化して相乗効果を発揮できる編集の妙」(花崎社長)が「強み」だと言えるほどになっています。「強み」と「弱み」を認識し、それを再編成したことで、全体としての競争力を確保した格好となります。
どの企業にも、「強み」と「弱み」はあるでしょう。競争の環境により、勝つために求められる「強み」も変わってきます。また現実には、「強み」にも「弱み」にもなり得る企業の特性というものもあります。
ルミネの売り場の「編集の妙」もさることながら、企業の特性を踏まえた「強み」「弱み」についての「編集の妙」にも、注目すべきでしょう。
【今日の教訓】
あなたの企業の特性は、どのように自社の「強み」「弱み」に影響を与えているだろうか。真に求められる「強み」を磨き上げていくために、経営資源をどのように配分するのがベストか、考えてみよう。経営資源の「編集の妙」を発揮すべく、じっくり検討をしよう。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.18【1・3面】>
そのため、新たな「強み」をつくるべく、既存の「強み」を磨くことを疎かにしてしまうことで、どちらも中途半端になってしまうケースもあります(トホホ)。経営とは、なかなか一筋縄ではいかないものです。
ポイントは、「強み」が本物かどうかですね。「強み」にとらわれ過ぎて失敗するケースがあるとすれば、実はそれは本物の「強み」ではないということになるでしょう。
先述のとおり、何が「強み」となり得るかは、環境変化に大きく影響されます。つまり、時代の要請に合致した「強み」を築けていないと、やはり競争には勝てないということです。
5月18日付けの日経MJ(流通新聞)に、「百貨店やスーパーの苦戦を尻目に、ルミネは2009年3月期も増収増益を確保した」という記事が掲載されています。
ルミネと言えば、新宿駅の駅ビル。小売業であれば、極めて有利な立地のはずです。ところが記事は、「10期連続の増収増益を達成したルミネを『立地に恵まれているから』と決めつけていたらそれは間違い」と断じています。
駅直結であることは「強み」のはずなのですが、ルミネの花崎淑夫社長によれば、「面積は狭く、思うように商業施設のインフラも整備できない」とのこと。この立地は、「強み」ではなく「弱み」だという認識のようです。
店舗の大型化が進む中、確かにルミネの新宿店(主力店)は狭いです。高島屋新宿店や伊勢丹新宿本店と比べれば、1/3の規模です。そして、「駅ビルの宿命として大規模改装も難しい」。
この「弱み」を認識した上でとった施策は、顧客対象を絞ることでした。「新宿駅の乗降客は老若男女だが、ルミネは若い男女を切り取った」と記事は解説しています。
「立地」「品揃え」「従業員の接客」のいずれも、小売業なら「強み」となり得ます。しかし競合環境を考えれば、どれも一様に重要だというわけではありません。この場合、「立地」だけを「強み」としていたのでは、とても生き残れないということだったのでしょう。
駅ビルを経営する鉄道会社の経営特性について、記事は次のように指摘しています。「顧客の絞り込みの必要のない鉄道会社。あるのは大人と子供料金の二つ。料金は決められた距離で設定される」。
多様な顧客ニーズに対応しなければならない小売業とは、まったく文化が異なりますね。そのためか、1991年に誕生して以来、ルミネは「1999年3月期まで減収が続」いたそうです。小売業に取り組むには、企業体質は「弱み」となっていたわけです。
しかし一方、鉄道会社は「安全と無事故、それに時間厳守」、「いろいろな職場が連携し大原則のために細心の注意を払う」、さらには方針を「一気通貫で現場まで行きわたらせる力」に優れています。このような企業体質は「強み」として生かせます。
今やルミネは「各テナントが一体化して相乗効果を発揮できる編集の妙」(花崎社長)が「強み」だと言えるほどになっています。「強み」と「弱み」を認識し、それを再編成したことで、全体としての競争力を確保した格好となります。
どの企業にも、「強み」と「弱み」はあるでしょう。競争の環境により、勝つために求められる「強み」も変わってきます。また現実には、「強み」にも「弱み」にもなり得る企業の特性というものもあります。
ルミネの売り場の「編集の妙」もさることながら、企業の特性を踏まえた「強み」「弱み」についての「編集の妙」にも、注目すべきでしょう。
【今日の教訓】
あなたの企業の特性は、どのように自社の「強み」「弱み」に影響を与えているだろうか。真に求められる「強み」を磨き上げていくために、経営資源をどのように配分するのがベストか、考えてみよう。経営資源の「編集の妙」を発揮すべく、じっくり検討をしよう。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.18【1・3面】>
2009年05月15日
2009年05月13日
婚活の強い味方?「男の子牧場」にみるビジネス成功の秘訣
ビジネスの展開において、人脈が重要だということは、さまざまな場面でひしひしと感じます。営業にしろ仕入れや提携の交渉にしろ、人脈がなければ、まずは先方と「会う」ことすら難しかったりするわけですから。
人脈は、ビジネスの土俵に上がるためのパスポートであり、参入障壁でもあると言えるでしょう。これを理解しておかないと、効率よくビジネスを展開することができにくくなります。
私のところへも、特定の属性を持つ人物や企業を紹介してくれ、という依頼が、しばしば舞い込ます。ネットで検索し、問い合わせメールでも何でも送れば済む、というわけにはいかない、という感覚なのでしょう。
実際、どこの馬の骨ともわからぬ人物からのアプローチは、私でも警戒します。しかし、たとえ相手を知らなくても、知人からの紹介であれば、警戒心のハードルは、かなり下がります。
5月13日付けの日経MJ(流通新聞)に、「サイバーエージェントは13日、携帯電話専用の女性向け男性情報サイト『男の子牧場』を開設する」という記事が掲載されています。
これは、「女性が身近にいる男性の名前や写真などのプロフィルを登録し、友人同士で情報を共有する仕組み」なのだそうです。背景としては、最近注目されている「婚活」があります。
興味深く感じたのは、「最近の若者は恋人や結婚相手を探す際に友人の紹介で出会いを求める傾向が強く、牧場が候補男性の紹介を円滑化できるとみている」という記事の記述です。
結婚相手をみつけるにも、ビジネスと同様、「人脈」の原則が適用されるというわけです。確かに、当たって砕けろの精神で、直接アプローチして「告白」するよりも、紹介があった方が、交際に結びつく確率は高そうです。
記事によれば、「男の子牧場」では、「女性は職場や学校などで交友がある男性の写真やニックネーム、紹介文などを入力。ウマ、ヒツジなどのマスコットを選び登録する」ことになります。それが「牧場」だというわけです。
そして、「女性から友人承認を受けた会員は牧場で気に入った男性の紹介画面を選び閲覧できる」。「日記やメール、伝言板などのコミュニティー機能もある」とのことで、「友人のみに限定して」紹介ができるとか。
人脈作りに活用するビジネス系SNSの、婚活版といったところでしょうか。いずれの場合も、「紹介」の威力は大きいです。口コミによるマーケティングも、「紹介」の作用をうまく使ったやり方です。
「紹介」の場合、紹介者は一定の責任を負い、「太鼓判」「お墨付き」を与えているという了解があります。また、紹介者という共通の知人がいることで、信頼関係も早期に築きやすいでしょう。ですので、ビジネスも恋愛も、話が早くなります。
つまり、直接のアプローチよりも、わざわざ迂回し、紹介者を介した方が、結局は効率的なのです。「急がば回れ」とは、まさにこのことでしょう。これは、「仕組み」というより「原則」ととらえるべきですね。
紹介で顧客が増えていくことは、マーケティングの理想の姿です。顧客のほとんどを紹介で獲得しているという企業も、現実に多数存在します。紹介を「偶然」ととらえていては、もったいないことです。それを誘発する仕組みづくりについて、真剣に考えてみる価値はあるはずです。
【今日の教訓】
あなたの企業では、紹介により獲得した顧客の比率はどれくらいだろうか。紹介は、売り手にも買い手にも求められている。紹介を誘発・促進する仕組みづくりを考えてみよう。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.13【19面】>
人脈は、ビジネスの土俵に上がるためのパスポートであり、参入障壁でもあると言えるでしょう。これを理解しておかないと、効率よくビジネスを展開することができにくくなります。
私のところへも、特定の属性を持つ人物や企業を紹介してくれ、という依頼が、しばしば舞い込ます。ネットで検索し、問い合わせメールでも何でも送れば済む、というわけにはいかない、という感覚なのでしょう。
実際、どこの馬の骨ともわからぬ人物からのアプローチは、私でも警戒します。しかし、たとえ相手を知らなくても、知人からの紹介であれば、警戒心のハードルは、かなり下がります。
5月13日付けの日経MJ(流通新聞)に、「サイバーエージェントは13日、携帯電話専用の女性向け男性情報サイト『男の子牧場』を開設する」という記事が掲載されています。
これは、「女性が身近にいる男性の名前や写真などのプロフィルを登録し、友人同士で情報を共有する仕組み」なのだそうです。背景としては、最近注目されている「婚活」があります。
興味深く感じたのは、「最近の若者は恋人や結婚相手を探す際に友人の紹介で出会いを求める傾向が強く、牧場が候補男性の紹介を円滑化できるとみている」という記事の記述です。
結婚相手をみつけるにも、ビジネスと同様、「人脈」の原則が適用されるというわけです。確かに、当たって砕けろの精神で、直接アプローチして「告白」するよりも、紹介があった方が、交際に結びつく確率は高そうです。
記事によれば、「男の子牧場」では、「女性は職場や学校などで交友がある男性の写真やニックネーム、紹介文などを入力。ウマ、ヒツジなどのマスコットを選び登録する」ことになります。それが「牧場」だというわけです。
そして、「女性から友人承認を受けた会員は牧場で気に入った男性の紹介画面を選び閲覧できる」。「日記やメール、伝言板などのコミュニティー機能もある」とのことで、「友人のみに限定して」紹介ができるとか。
人脈作りに活用するビジネス系SNSの、婚活版といったところでしょうか。いずれの場合も、「紹介」の威力は大きいです。口コミによるマーケティングも、「紹介」の作用をうまく使ったやり方です。
「紹介」の場合、紹介者は一定の責任を負い、「太鼓判」「お墨付き」を与えているという了解があります。また、紹介者という共通の知人がいることで、信頼関係も早期に築きやすいでしょう。ですので、ビジネスも恋愛も、話が早くなります。
つまり、直接のアプローチよりも、わざわざ迂回し、紹介者を介した方が、結局は効率的なのです。「急がば回れ」とは、まさにこのことでしょう。これは、「仕組み」というより「原則」ととらえるべきですね。
紹介で顧客が増えていくことは、マーケティングの理想の姿です。顧客のほとんどを紹介で獲得しているという企業も、現実に多数存在します。紹介を「偶然」ととらえていては、もったいないことです。それを誘発する仕組みづくりについて、真剣に考えてみる価値はあるはずです。
【今日の教訓】
あなたの企業では、紹介により獲得した顧客の比率はどれくらいだろうか。紹介は、売り手にも買い手にも求められている。紹介を誘発・促進する仕組みづくりを考えてみよう。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.13【19面】>
2009年05月12日
外国語会話教室の受講生数が半減!
「バブル経済」「バブル崩壊」といった言葉は、すっかり定着しています。バブルとは、すなわち「泡」のことです。泡のように、はかない存在がバブルだというわけです。
「バブル景気」となると、いつ萎むかわからない、いつ消滅しても不思議ではない、といったイメージが思い浮かびます。実需に基づかない、虚飾的な売上増加であり、基盤は脆弱です。
5月12日付けの日本経済新聞に、「2008年の外国語会話教室の年間延べ受講生数は、2007年に比べて39%少ない451万3621人だった」という記事が掲載されています。
40%近い市場規模減というだけでも驚かされますが、記事によれば、「最多だった2006年から2年で半減した」そうです。ごく単純に考えれば、減った半分は、実需に基づかない市場だったとみることができるのかも知れません。
受講生数減少の原因について、記事は「2007年10月に英会話学校最大手NOVAが経営破綻し、同社の生徒の多くが受講をあきらめたほか、受講料先払いの仕組みに対する不信感で他社への新規申し込みも減少した」と伝えています。
一企業の不始末が業界にもたらした影響の大きさに、今さらながら驚かされます。しかしこれも、いわゆる「バブル」が弾けただけだと考えれば、NOVAの破綻は単なるきっかけに過ぎなかったのかも知れません。
英会話が上手にできるようになりたい。日本人なら、ほとんど誰でもそう思っているでしょう。しかし本当に必要なのでしょうか。必要がないから、日本人は英会話が上手にならないのだ、という見方もあります。
必要がないものを売るというビジネス。その売上の拡大は、やはりバブルと呼ばれても仕方ありません。必要がないというのは、すなわち実需がないということです。
さらに記事を読むと、「TOEICの点数を上げるためのビジネスマン向け教室」は人気があるとのことです。「残業が減った時間で転職に向けてスキルアップ」しようということらしいです。こちらは実需と言えるでしょう。
一方、「シニア向けなど」のコースも増加しているそうです。ベルリッツ・ジャパンについては、「同社のシニアコースは4年前の開講時に比べ受講生数が20倍近くになった」とのことです。
これについては、JTBと組んで海外旅行と組み合わせたレッスンを提供しているなど、海外旅行ですぐに使うといった実需が支えているように思います。
外国語会話教室の受講生が激減したと言っても、決して一律ではありません。他の業界でも同様で、全体としての市場規模が減少しても、セグメントすれば、堅調な分野や伸びている分野はあるものです。そこを狙い撃ちしていけば、業績を確保できる可能性があります。
どこを狙うかを決めることが、まさに戦略策定のテーマです。その際の重要な着眼点の一つは、その市場が実需に支えられているのか、それともバブルなのかどうかです。
最近、農業が注目されているのは、人間は誰でも食事をしないでは生きられないからです。つまり食品には、確かな実需があるわけです。その点、英会話教室とは大きく異なります。
あえてバブルを狙うという戦略もあり得ます。日本人の英会話コンプレックスを巧みに突くことで、バブル需要をふくらませ、キャッシュにできるからです。しかし、長くは続かず、何かのきっかけで弾けてしまいます。
いずれにしろ、現在の業績は、実需に支えられているのか、それともバブルに乗っているだけなのか、これはしっかりと見極める必要があるでしょう。バブル崩壊の経験から、当然、学んでいなければならない教訓だったはずです。
【今日の教訓】
あなたの企業の業績は、確かな実需に支えられているものだろうか、それともバブルに乗っているだけだろうか。自社の現状分析をするのなら、まずは着目しなければならないポイントだ。その上で、将来へ向けてどのような戦略を構築するかを考えよう。
<参考:日本経済新聞 2009.05.12【29面】>
「バブル景気」となると、いつ萎むかわからない、いつ消滅しても不思議ではない、といったイメージが思い浮かびます。実需に基づかない、虚飾的な売上増加であり、基盤は脆弱です。
5月12日付けの日本経済新聞に、「2008年の外国語会話教室の年間延べ受講生数は、2007年に比べて39%少ない451万3621人だった」という記事が掲載されています。
40%近い市場規模減というだけでも驚かされますが、記事によれば、「最多だった2006年から2年で半減した」そうです。ごく単純に考えれば、減った半分は、実需に基づかない市場だったとみることができるのかも知れません。
受講生数減少の原因について、記事は「2007年10月に英会話学校最大手NOVAが経営破綻し、同社の生徒の多くが受講をあきらめたほか、受講料先払いの仕組みに対する不信感で他社への新規申し込みも減少した」と伝えています。
一企業の不始末が業界にもたらした影響の大きさに、今さらながら驚かされます。しかしこれも、いわゆる「バブル」が弾けただけだと考えれば、NOVAの破綻は単なるきっかけに過ぎなかったのかも知れません。
英会話が上手にできるようになりたい。日本人なら、ほとんど誰でもそう思っているでしょう。しかし本当に必要なのでしょうか。必要がないから、日本人は英会話が上手にならないのだ、という見方もあります。
必要がないものを売るというビジネス。その売上の拡大は、やはりバブルと呼ばれても仕方ありません。必要がないというのは、すなわち実需がないということです。
さらに記事を読むと、「TOEICの点数を上げるためのビジネスマン向け教室」は人気があるとのことです。「残業が減った時間で転職に向けてスキルアップ」しようということらしいです。こちらは実需と言えるでしょう。
一方、「シニア向けなど」のコースも増加しているそうです。ベルリッツ・ジャパンについては、「同社のシニアコースは4年前の開講時に比べ受講生数が20倍近くになった」とのことです。
これについては、JTBと組んで海外旅行と組み合わせたレッスンを提供しているなど、海外旅行ですぐに使うといった実需が支えているように思います。
外国語会話教室の受講生が激減したと言っても、決して一律ではありません。他の業界でも同様で、全体としての市場規模が減少しても、セグメントすれば、堅調な分野や伸びている分野はあるものです。そこを狙い撃ちしていけば、業績を確保できる可能性があります。
どこを狙うかを決めることが、まさに戦略策定のテーマです。その際の重要な着眼点の一つは、その市場が実需に支えられているのか、それともバブルなのかどうかです。
最近、農業が注目されているのは、人間は誰でも食事をしないでは生きられないからです。つまり食品には、確かな実需があるわけです。その点、英会話教室とは大きく異なります。
あえてバブルを狙うという戦略もあり得ます。日本人の英会話コンプレックスを巧みに突くことで、バブル需要をふくらませ、キャッシュにできるからです。しかし、長くは続かず、何かのきっかけで弾けてしまいます。
いずれにしろ、現在の業績は、実需に支えられているのか、それともバブルに乗っているだけなのか、これはしっかりと見極める必要があるでしょう。バブル崩壊の経験から、当然、学んでいなければならない教訓だったはずです。
【今日の教訓】
あなたの企業の業績は、確かな実需に支えられているものだろうか、それともバブルに乗っているだけだろうか。自社の現状分析をするのなら、まずは着目しなければならないポイントだ。その上で、将来へ向けてどのような戦略を構築するかを考えよう。
<参考:日本経済新聞 2009.05.12【29面】>