【残念なお知らせ】諸般の事情により、クォーター大阪暮らしは2009年11月末をもって終了することとなりました。これまでのご愛顧に心より感謝申し上げます。今後はこちらのブログで記事を提供してまいります。よろしくお願いします。
2009年05月26日
セールスマンではなく、専門家を目指そう!
企業が新規事業のネタを考える際は、まずは自社の事業ドメインを定義することから始めるとよいでしょう。事業ドメインは、自社の競争の土俵であり、多くの場合、それが自社の強みを発揮できる領域となります。
個人が起業ネタを考える際も、自分の「ドメイン」は何かを考えるとよいですね。もっとわかりやすい表現で言えば、自分の「専門分野」です。週末起業フォーラムなどで起業ネタ発想の指導をする際は、まずは自分の専門分野を決めることをお奨めしています。
専門分野を決めるということは、その分野における専門家として自分をブランディングしていくことにつながります。「専門家」の地位を固めるメリットは、計り知れません。
それは、顧客の立場で考えれば明白でしょう。何か商品を購入するなら、専門家から買いたいからです。店主や店員が、自分たちの扱う商品に関する知識について素人レベルだとしたら、とても買い物する気にはなれませんね。
ですので、自社の「専門性」をアピールすることは、確実にアドバンテージになります。5月25日付けの日経MJ(流通新聞)に、パソコン専門店チェーンの「PCデポ」に関する記事が掲載されています。
記事によれば、「PCデポ」では「5月から店頭に電子看板を設置、最新のウイルス情報やリコール情報の来店客への発信を始めた」そうです。
「パソコンなどを脅かすウイルスは生活への脅威で、消費者は対策情報を求めている」のを受けての施策ですが、「専門家がいる店としての認知を広めることも狙う」とのことです。
具体的には、横行しているパソコンウイルスの種類や製品の安全・リコール情報のほか、店内の案内なども電子看板で配信しています。「製品の宣伝販促だけでなく、様々なトラブル情報も積極的に発信」することで、「顧客の信頼を得られる」と考えているのだそうです。
記事によれば、「従来の家電販売店では、こうした安全問題にはポスター掲示などで注意を喚起するか、問い合わせがあれば答えるなど受身の対応が多かった」とのことです。
個人が専門家として認められるには、積極的に情報を発信することが不可欠です。店舗であっても、それは同じことでしょう。その際、売るための情報だけでは、専門家ではなく、単なるセールスマンとなってしまいます。
自店の立ち位置を、「専門家」と「セールスマン」のどちらと考えるべきかと言えば、やはり前者が望ましいと言えます。顧客は「専門家」の言葉には耳を傾けますが、「セールスマン」のそれについては、眉に唾をしがちだからです。
この施策の効果で、「PCデポ」は「デジタル機器のトラブル時の駆け込み寺として認知度を向上しつつある」そうです。店舗としてのブランディングに成功しているわけですね。
取り扱う商品について、専門家としての情報を豊富に提供してくれる店は、確かに魅力的です。最近、電子看板への注目が高まっていますが、店舗の情報発信ツールとしての効能を考えると、それもうなづけます。
いずれにしろ、「セールスマン」ではなく、「専門家」という視点で、自社の発信する情報の質・量についての見直しをしてみることは、有益なはずですね。
【今日の教訓】
あなたの企業では、市場・顧客に対して、どのような情報を発信しているだろうか。「セールスマン」ではなく、「専門家」としての情報発信を重視しよう。信頼を獲得し、ブランディングを図るには、それが不可欠なはずだ。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.25【11面】>
個人が起業ネタを考える際も、自分の「ドメイン」は何かを考えるとよいですね。もっとわかりやすい表現で言えば、自分の「専門分野」です。週末起業フォーラムなどで起業ネタ発想の指導をする際は、まずは自分の専門分野を決めることをお奨めしています。
専門分野を決めるということは、その分野における専門家として自分をブランディングしていくことにつながります。「専門家」の地位を固めるメリットは、計り知れません。
それは、顧客の立場で考えれば明白でしょう。何か商品を購入するなら、専門家から買いたいからです。店主や店員が、自分たちの扱う商品に関する知識について素人レベルだとしたら、とても買い物する気にはなれませんね。
ですので、自社の「専門性」をアピールすることは、確実にアドバンテージになります。5月25日付けの日経MJ(流通新聞)に、パソコン専門店チェーンの「PCデポ」に関する記事が掲載されています。
記事によれば、「PCデポ」では「5月から店頭に電子看板を設置、最新のウイルス情報やリコール情報の来店客への発信を始めた」そうです。
「パソコンなどを脅かすウイルスは生活への脅威で、消費者は対策情報を求めている」のを受けての施策ですが、「専門家がいる店としての認知を広めることも狙う」とのことです。
具体的には、横行しているパソコンウイルスの種類や製品の安全・リコール情報のほか、店内の案内なども電子看板で配信しています。「製品の宣伝販促だけでなく、様々なトラブル情報も積極的に発信」することで、「顧客の信頼を得られる」と考えているのだそうです。
記事によれば、「従来の家電販売店では、こうした安全問題にはポスター掲示などで注意を喚起するか、問い合わせがあれば答えるなど受身の対応が多かった」とのことです。
個人が専門家として認められるには、積極的に情報を発信することが不可欠です。店舗であっても、それは同じことでしょう。その際、売るための情報だけでは、専門家ではなく、単なるセールスマンとなってしまいます。
自店の立ち位置を、「専門家」と「セールスマン」のどちらと考えるべきかと言えば、やはり前者が望ましいと言えます。顧客は「専門家」の言葉には耳を傾けますが、「セールスマン」のそれについては、眉に唾をしがちだからです。
この施策の効果で、「PCデポ」は「デジタル機器のトラブル時の駆け込み寺として認知度を向上しつつある」そうです。店舗としてのブランディングに成功しているわけですね。
取り扱う商品について、専門家としての情報を豊富に提供してくれる店は、確かに魅力的です。最近、電子看板への注目が高まっていますが、店舗の情報発信ツールとしての効能を考えると、それもうなづけます。
いずれにしろ、「セールスマン」ではなく、「専門家」という視点で、自社の発信する情報の質・量についての見直しをしてみることは、有益なはずですね。
【今日の教訓】
あなたの企業では、市場・顧客に対して、どのような情報を発信しているだろうか。「セールスマン」ではなく、「専門家」としての情報発信を重視しよう。信頼を獲得し、ブランディングを図るには、それが不可欠なはずだ。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.05.25【11面】>
Posted by HANK@森 at 00:31│Comments(0)
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