【残念なお知らせ】諸般の事情により、クォーター大阪暮らしは2009年11月末をもって終了することとなりました。これまでのご愛顧に心より感謝申し上げます。今後はこちらのブログで記事を提供してまいります。よろしくお願いします。
2009年03月17日
新規事業を発想する4つの切り口とは?
先日、ドリームゲートのセミナー(チャレンジゲート)で、起業ネタの発想法に関するレクチャーを行ないました。基本はまず、専門分野を決めること。ここを起点にネタを発想していくことをお話ししました。
これは、企業が新規事業のアイデアを発想する際のノウハウを流用したものです。起業を目指す個人向けには「専門分野」という用語を使いますが、企業なら「事業ドメイン(領域)」に相当します。
「専門分野」「事業ドメイン」を決めた上で、「モノ」「ワザ・スキル」「知識・情報」「場・ネットワーク」の4つの切り口で、どのような商品を売ることができるかを考えます。
既に自社のドメインで「モノ」を売っているのなら、それに関する「知識・情報」を売ることが、新規事業になります。もちろん、その逆もあり得ます。
3月17日付けの日本経済新聞に、「オムロンは工場の消費電力削減を支援する環境コンサルティング事業に本格参入する」という記事が掲載されています。
記事によれば、「自社の電力センサーや制御機器を販売、電力の削減方法を指南する」そうです。具体的には、「消費電力の削減余地を調べて、自社の工場で培った省エネルギー化のノウハウを提供」していくとのことです。
センサーや制御機器という「モノ」を売るビジネスに、コンサルティングという「知識・情報」を売るビジネスを付加するというわけでうs。コンサルティング事業では、「2013年度に100億円の売り上げを目指す」というからたいした規模です。
オムロンのそもそものビジネスは機器類の製造・販売ですから、コンサルティングは、新規事業になります。しかし、記事を読む限りでは、実際の販売は、その逆です。
つまり、省エネルギー化のノウハウ提供というコンサルティングを売り込み、それに付随して、「無駄な電力を減らせる蓄電装置や、必要な機械だけを動かせる制御機器などを販売する」ことになります。
新規事業の理想の姿として、既存事業と相乗効果があることが挙げられますが、まさにそのような状況となるわけです。コンサルティングが、機器の需要を創造することにつながっているのです。
電力会社などが省エネルギーのコンサルティングを行なう場合、コンサルティングの成果がメイン商品の需要を減らすことになります。そのような場合、他のエネルギーへの代替防止とはなっても、相乗効果とまでは言い難いでしょう。
いずれにしろ、先述の「4つの切り口」で考えることで、新規事業を生み出し、うまく相乗効果を生むことも可能となります。使い勝手のよいフレームワークだと思います。
具体的なやり方としては、既存事業が確立している場合、それが「4つの切り口」のうちのどれに該当するかを考えてみます。その上で、他の3つの切り口で、どのような商品を売ることができるかを考えてみます。
オムロンの場合、既に「モノ」を売っているので、それと関連した「知識・情報」を売るコンサルティングが新規事業となりました。「省エネルギー」という領域であれば、「ワザ・スキル(代行)」や「場・ネットワーク(マッチングビジネスなど)」も、新規事業となる可能性があるかも知れませんね。
【今日の教訓】
あなたの企業では、自社の新規事業のアイデアを、どのように生みだしているだろうか。自社の事業ドメインを定義し、「モノ」「ワザ・スキル」「知識・情報」「場・ネットワーク」の4つの切り口、で、どのような商品を売ることができるか、考えてみよう。
<参考:日本経済新聞 2009.03.17【11面】>
これは、企業が新規事業のアイデアを発想する際のノウハウを流用したものです。起業を目指す個人向けには「専門分野」という用語を使いますが、企業なら「事業ドメイン(領域)」に相当します。
「専門分野」「事業ドメイン」を決めた上で、「モノ」「ワザ・スキル」「知識・情報」「場・ネットワーク」の4つの切り口で、どのような商品を売ることができるかを考えます。
既に自社のドメインで「モノ」を売っているのなら、それに関する「知識・情報」を売ることが、新規事業になります。もちろん、その逆もあり得ます。
3月17日付けの日本経済新聞に、「オムロンは工場の消費電力削減を支援する環境コンサルティング事業に本格参入する」という記事が掲載されています。
記事によれば、「自社の電力センサーや制御機器を販売、電力の削減方法を指南する」そうです。具体的には、「消費電力の削減余地を調べて、自社の工場で培った省エネルギー化のノウハウを提供」していくとのことです。
センサーや制御機器という「モノ」を売るビジネスに、コンサルティングという「知識・情報」を売るビジネスを付加するというわけでうs。コンサルティング事業では、「2013年度に100億円の売り上げを目指す」というからたいした規模です。
オムロンのそもそものビジネスは機器類の製造・販売ですから、コンサルティングは、新規事業になります。しかし、記事を読む限りでは、実際の販売は、その逆です。
つまり、省エネルギー化のノウハウ提供というコンサルティングを売り込み、それに付随して、「無駄な電力を減らせる蓄電装置や、必要な機械だけを動かせる制御機器などを販売する」ことになります。
新規事業の理想の姿として、既存事業と相乗効果があることが挙げられますが、まさにそのような状況となるわけです。コンサルティングが、機器の需要を創造することにつながっているのです。
電力会社などが省エネルギーのコンサルティングを行なう場合、コンサルティングの成果がメイン商品の需要を減らすことになります。そのような場合、他のエネルギーへの代替防止とはなっても、相乗効果とまでは言い難いでしょう。
いずれにしろ、先述の「4つの切り口」で考えることで、新規事業を生み出し、うまく相乗効果を生むことも可能となります。使い勝手のよいフレームワークだと思います。
具体的なやり方としては、既存事業が確立している場合、それが「4つの切り口」のうちのどれに該当するかを考えてみます。その上で、他の3つの切り口で、どのような商品を売ることができるかを考えてみます。
オムロンの場合、既に「モノ」を売っているので、それと関連した「知識・情報」を売るコンサルティングが新規事業となりました。「省エネルギー」という領域であれば、「ワザ・スキル(代行)」や「場・ネットワーク(マッチングビジネスなど)」も、新規事業となる可能性があるかも知れませんね。
【今日の教訓】
あなたの企業では、自社の新規事業のアイデアを、どのように生みだしているだろうか。自社の事業ドメインを定義し、「モノ」「ワザ・スキル」「知識・情報」「場・ネットワーク」の4つの切り口、で、どのような商品を売ることができるか、考えてみよう。
<参考:日本経済新聞 2009.03.17【11面】>