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HANK@森
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銀座コーチングスクール代表、株式会社アンテレクト・取締役副社長、週末起業フォーラム・チーフコンサルタントです。2005年12月から大阪事務所を構え、月のうち1週間程度を大阪で過ごしています。 中小企業の戦略経営コンサルティングを80社以上。週末起業フォーラム・チーフコンサルタントとして、年間200件程度の相談に対応&コーチング。銀座コーチングスクールのカリキュラム体系の構築、個人の体験を掘り下げ、自己基盤を確立しながらセッション力を高める独自メソッド「CASPARモデル」を開発。メルマガ「経営戦略考」を発行し、読者数約5万。
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Posted by オオサカジン運営事務局 at

2008年11月25日

「カップめん」って、指名買いしますか?

顧客を獲得するためには、他社との差別化が必要ですね。

その際、何をどのように差別化したらよいのか、よく考えなければ
なりません。買い手にピンと来るようなものでなければ、意味がな
いですからね。

では、「買い手にピンと来る」とは、どのようなことでしょうか?

それを知るには、買い手の心理をよく理解しておく必要があるでしょ
う。いくら差別化をしても、独りよがりの自己満足では困ります。

とは言え現実には、買い手の心理を本当にわかっているか、怪しい
ものです。ですのでやはり彼らの「生の声」に、しっかりと耳を傾
けたいところです。

11月25日付けの日経産業新聞に、「凸版印刷は、家電や食品、日用
品など54品目の購買状況調査をまとめた」という記事が掲載されて
います。どのような商品が「指名買い」されているかを調査したも
のです。

記事によれば、「消費者が来店前に特定の銘柄を決めて買う『指名
買い』が最も多いのは『ファンデーション・化粧品』で55%、一方、
『カップめん』が7%と最も低く、店頭でとっさに銘柄を選んで買
う傾向が強いことがわかった」とのことです。

記事のタイトルには、その調査結果について「・・消費者調査で判
明」という表現が使われています。「判明」というからには、それ
が今まではよくわからなかったということなのでしょう。

化粧品はともかく、「カップめん」については、テレビで盛んにC
Mを流しているのですが、それが指名買いにつながっていないとい
うのは、少し意外な気もします。

もっとも、店頭で商品を見て、CMを思い出して購買に至る、とい
うことは、あるのかも知れません。いずれにしろ、買い手の心理に
ついては、掘り下げていくと、いろいろなことが「判明」しそうで
興味深いものです。

「指名買い」されやすいかどうかで、商品のマーケティングも変わっ
てきます。だからこそ、このような調査には価値があり、日経の記
事にもなるわけです。

凸版印刷が「消費行動研究室」を持っているということは、寡聞に
して知らなかったのですが、サイトでの説明によると、「凸版印刷
が様々なクライアント企業のマーケティングサポート活動を行う際
に、消費者のニーズを的確にとらえることによって、より効果的で
有効な企画提案が行えるようになることを目指し1968年設立されま
した」とあります。

説明に納得しつつ、印刷会社が調査を行ない、その結果を公表する
ことについて、考えてみました。その視点で今回の記事を眺めると、
凸版印刷の意図が見えてきます。

つまり、「店頭でとっさに銘柄を選んで買う傾向が強い」商品は、
パッケージが重要だということを言いたいのでしょう。凸版印刷に
も当然、パッケージ部門があり、その調査結果は、営業上、非常に重
要なデータだと思われます。

でも、本来なら、カップラーメンに関する調査は、カップラーメン
のメーカーが実施してしかるべきではないでしょうか?

しかし現実には、今回の調査の「54品目」のように、他商品との比
較で調査しないと、本当のところはわかりにくいです。

その点、このような調査は、パッケージメーカーという凸版印刷な
らではのポジションを活かしたものだと言えます。特定品目にこだ
わることなく、比較調査を行なうことができるからです。

特定企業の商品が良いか悪いか、単純に尋ねられるよりも、他の商
品と比較しての評価を求められた方が、回答はしやすいです。絶対
評価ではない相対評価で考えることこそ、差別化の本質でもありま
す。

いわゆる「比較サイト」に人気があるのも、商品を選びやすくして
くれる価値があるからですね。何かの調査をする際も、比較するこ
とで、回答を選びやすくなります。調査をする際の、ちょっとした
コツですね。

戦略を決定する際も、選択肢から選ぶのが常識で、やっぱり、比較
して選ぶ、というのが意思決定の原則なのですね。

<参考:日経産業新聞 2008.11.25【4面】>
  


Posted by HANK@森 at 19:04Comments(0)ビジネス