【残念なお知らせ】諸般の事情により、クォーター大阪暮らしは2009年11月末をもって終了することとなりました。これまでのご愛顧に心より感謝申し上げます。今後はこちらのブログで記事を提供してまいります。よろしくお願いします。
2009年01月14日
2度目の結婚式をあげる夫婦が増えているって、ホント?
ビジネスモデルを検討する際、どうしても気になるのが、リピーターを確保し得るモデルになっているかどうかです。さらに、リピートの間隔は、基本的には短い方がありがたいでしょう。
とは言え、それはあくまでも売り手側の勝手な言い分でしかありません。また、リピート需要がなくとも、世の中で必要とされているビジネスは、たくさんあります。
知人が結婚披露宴の司会者を派遣するビジネスをやっています。聞くと、リピートが多いのでありがたいとか。同じ新郎新婦が何度もやるというのは、芸能人(神田うの)くらいではないでしょうか? それとも、再婚時に同じ司会者を依頼するということなのでしょうか?
尋ねれば、顧客や新郎新婦ではなく、ホテルや結婚式場が顧客なのだそうです。ホテルや式場としっかりした関係ができれば、リピートでオーダーが入ります。
このように、司会者派遣業は、リピーターを確保できるビジネスモデルになっているわけです。となると、その「課題」は、特に結婚式場が担うことになります。
1月14日付けの日経MJ(流通新聞)に、「結婚して10年、20年といった節目に、2度目の結婚式をあげる夫婦がじわりと増えている」という記事が掲載されています。
ほとんどの場合、同じ式場を使うわけではないと思うので、正確にはリピーターではありませんが、結婚式全体の市場規模が縮小しているとなれば、結婚式を「リピート」するという発想は、有効でしょう。
記事によれば、「少子化による若者人口の減少や晩婚化が進んだことなどで、長期的にみると年間の婚姻件数は減る傾向にある」そうです。加えて、「ジミ婚」や「質素婚」といった傾向もあるようです。
結婚式にリピート性が乏しいことは、今に始まった話ではありませんが、市場規模が拡大しているうちは、リピートがなくても、それほど問題視はされなかったということなのでしょう。
リピート需要を確保できるビジネスに目が向くのは、市場の成長に陰りがみられるようになってからです。住宅でも、新築よりも修繕やリフォームの市場が狙われるようになりました。
リピート需要が発生するには、「2度目」の魅力が明確であることが必要です。記事をみると、結婚記念日の一つの演出としてのものもあれば、親の言いなりの式をあげざるを得なかったことへのリベンジであったりもします。
ハネムーン用の旅行プランを利用する「40~50歳台の熟年夫婦」も増えているそうです。「ハネムーン」ではなく「ロマンチックジャーニー」と名づけられていたりします。
結婚式や披露宴は、本人にとっては一生に一度の晴れ舞台です。夫婦の愛を確認する機会でもあります。1回きりだから価値があるとも言えますが、もう1回やりたいという気持ちも十分に理解できます。
1回きりの価値を損ないたくないのなら、「2回目」の結婚式ではなく、結婚年数に応じた「○婚式」のバージョンアップ版だとも言えます。
考えてみれば、リピートしないと思われていたものをリピートさせるには、単純に「2回目はどうですか?」と提案するよりも、何か新たな意味づけをした方が、気がきいていますよね。
単純なケースでは、「自分用」に買ったのなら「恋人用」にもう一つどうかと勧めたりといったことがあるでしょう。リピート需要の掘り起こしにあたっては、必要な着眼点ですね。
【今日の教訓】
あなたの企業の商品は、リピート購買される商品だろうか。もしそうでないとしたら、新たな意味づけにより、リピート需要を掘り起こすことができないか、考えてみよう。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.01.14【16面】>
とは言え、それはあくまでも売り手側の勝手な言い分でしかありません。また、リピート需要がなくとも、世の中で必要とされているビジネスは、たくさんあります。
知人が結婚披露宴の司会者を派遣するビジネスをやっています。聞くと、リピートが多いのでありがたいとか。同じ新郎新婦が何度もやるというのは、芸能人(神田うの)くらいではないでしょうか? それとも、再婚時に同じ司会者を依頼するということなのでしょうか?
尋ねれば、顧客や新郎新婦ではなく、ホテルや結婚式場が顧客なのだそうです。ホテルや式場としっかりした関係ができれば、リピートでオーダーが入ります。
このように、司会者派遣業は、リピーターを確保できるビジネスモデルになっているわけです。となると、その「課題」は、特に結婚式場が担うことになります。
1月14日付けの日経MJ(流通新聞)に、「結婚して10年、20年といった節目に、2度目の結婚式をあげる夫婦がじわりと増えている」という記事が掲載されています。
ほとんどの場合、同じ式場を使うわけではないと思うので、正確にはリピーターではありませんが、結婚式全体の市場規模が縮小しているとなれば、結婚式を「リピート」するという発想は、有効でしょう。
記事によれば、「少子化による若者人口の減少や晩婚化が進んだことなどで、長期的にみると年間の婚姻件数は減る傾向にある」そうです。加えて、「ジミ婚」や「質素婚」といった傾向もあるようです。
結婚式にリピート性が乏しいことは、今に始まった話ではありませんが、市場規模が拡大しているうちは、リピートがなくても、それほど問題視はされなかったということなのでしょう。
リピート需要を確保できるビジネスに目が向くのは、市場の成長に陰りがみられるようになってからです。住宅でも、新築よりも修繕やリフォームの市場が狙われるようになりました。
リピート需要が発生するには、「2度目」の魅力が明確であることが必要です。記事をみると、結婚記念日の一つの演出としてのものもあれば、親の言いなりの式をあげざるを得なかったことへのリベンジであったりもします。
ハネムーン用の旅行プランを利用する「40~50歳台の熟年夫婦」も増えているそうです。「ハネムーン」ではなく「ロマンチックジャーニー」と名づけられていたりします。
結婚式や披露宴は、本人にとっては一生に一度の晴れ舞台です。夫婦の愛を確認する機会でもあります。1回きりだから価値があるとも言えますが、もう1回やりたいという気持ちも十分に理解できます。
1回きりの価値を損ないたくないのなら、「2回目」の結婚式ではなく、結婚年数に応じた「○婚式」のバージョンアップ版だとも言えます。
考えてみれば、リピートしないと思われていたものをリピートさせるには、単純に「2回目はどうですか?」と提案するよりも、何か新たな意味づけをした方が、気がきいていますよね。
単純なケースでは、「自分用」に買ったのなら「恋人用」にもう一つどうかと勧めたりといったことがあるでしょう。リピート需要の掘り起こしにあたっては、必要な着眼点ですね。
【今日の教訓】
あなたの企業の商品は、リピート購買される商品だろうか。もしそうでないとしたら、新たな意味づけにより、リピート需要を掘り起こすことができないか、考えてみよう。
<参考:日経MJ(流通新聞) 2009.01.14【16面】>
Posted by HANK@森 at 16:38│Comments(0)
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