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2008年11月27日
最近のローティーン向け雑誌、読んだことあります?
某国の総理大臣とは違い、マンガ雑誌を買って読むことは、ほと
んどありません。ですが、「ワンピース」の単行本なら、結構、読
んでいたりします。なんせ、子供が買ってきて、リビングにほっぽ
らかしにしているものですから・・。
しばらく読み続けていくと、どうしても続きが気になってきますね。
子供が新刊や連載雑誌を買ってくるのが待ち遠しい。「早く買って
来い!」なんて命令したりして(^^;)。大人げないですね。
いずれにしろ、子供のための買い物という口実で、実は大人が欲し
くて買う商品は多いのではないでしょうか? 昨今は、大人と子供
の区別は、厳しく分かれなくなったですし。
27日付けの日経産業新聞に、新潮社が発行する雑誌「nicola(ニコ
ラ)」に関する記事が掲載されています。いわゆる「ローティーン
(小学生高学年から中学生)」向けの雑誌で、この分野では「発行
部数20万部とトップの地位を占める」そうです。
この「ニコラ」の別冊として「ニコ☆プチ」という雑誌が発刊され
ています。この狙いは「小学生を低学年からカバーする」ことで、
おしゃれな女の子の低年齢化に対応したものです。
興味深いのは、「ニコラ」が1部450円であるのに対し、「ニコ☆
プチ」が1部500円という点です。「格下」にも関わらず、「ニコ
☆プチ」の方が高いとは、どういうことでしょうか?
その理由について、記事は「購入者がニコラは子ども自身なのに対
し、ニコ☆プチは主に母親という違いがあること」だと説明してい
ます。親が子供に、単純に買い与えているだけでなく、親もまた雑
誌の内容を楽しんでいる面もあるようですね。
市場規模を考える場合、ターゲット顧客層の購買力を推定してみま
す。小学生と中学生を比べれば、年長の中学生の方が、多くの小遣
いをもらっており、購買力が高いでしょう。
しかし、親が関与するとなると、話は別だ。小学生・中学生は、商
品のエンドユーザであっても、「顧客」とは限りません。「顧客」
とは、購買意思決定をし、実際にお金を払う存在のことを指します。
ですので、エンドユーザの購買力が低い場合は、実際にお金を出す
別の存在に着目し、それに対して訴求する必要があります。子供向
けの商品なら、親がそれにあたります。
それ以外では、ギフト用に購入される商品も、そうですね。また、
行政がお金を出す事業もそうですし、医療についても、すべてを患
者が負担するわけではないという点では、同じです。
「ニコ☆プチ」の場合、親は雑誌を買うだけにとどまりません。誌
内には「8割が百貨店に並ぶような高価格帯商品」が掲載されてい
て、それらを「母親が自分の趣味も加味して買い与える」のだそう
です。
考えてみれば、子供向けの商品に関しては、子供向け雑誌から情報
収集するのが一番だという気もします。「ニコ☆プチ」は、自分の
子供に買い与える商品のカタログとして機能しているようです。い
ずれにしろ、親子ともども「ニコ☆プチ」を楽しんでいるわけです
ね。
このような「親子消費」について、記事は「家具」「ネイルサロ
ン」「ダンススクール」でも同様なことが起きていると紹介してい
ます。「今や小学生は一番小さな富裕層」なんですって!
「小学生向け」商品であっても、実質的な顧客は親です。いろいろ
な場面でお金を使いますが、たまたま子供関連の支出の一環として、
「ニコ☆プチ」や、それに掲載される商品が購入されるだけなので
すね。
<参考:日経産業新聞 2008.11.27【4面】>
Posted by HANK@森 at 20:07│Comments(0)
│ビジネス
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