少し恥ずかしいくらいの話ですが、遅ればせながら、ようやくわが家のインターネットも光回線になりました。今までは、ADSLで特に不自由はなかったつもりですが、やはり光になると速いと感じます。
最近は、Webカメラ付きのスカイプでのコーチングセッションを要望するクライアントが多く、ADSLでは少しきついと感じることがあります。そこで思い切って、光にすることにしたわけです。
もう一つの楽しみは、GyaOの動画を、より快適に見られることです。
Yahoo!動画と統合するらしいのですが、無料の番組が減ってしまうとしたら、少し残念に思います。
GyaOではよく、
サントリーのCMが配信されています。「
水と生きる サントリー」。
シンプルですが、飲料水メーカーらしさが現われていて、いつも感心します。
ロゴの色、そのものも“水”色です。
サントリーの水へのこだわりを企業として打ち出すことが、徹底されているようです。
それは決して、言葉だけのものではありません。
8月18日付けの日経産業新聞に、「サントリーは環境活動などを記した『CSRレポート2009』で、国内24工場で使う水の量と、製品1キロリットルあたりの水使用量を明示した」という記事が掲載されています。いわゆる「環境報告書」です。
記事は、「二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガス排出量については、多くの企業がリポートに記載しているが、水の利用実態を明らかにするのは珍しい」と解説しています。
ですが、
サントリーが「水と生きる」を標榜していることを知っていれば、「珍しい」とは言え、「当然」と受け止めることができます。
コンセプトを本気で徹底するとは、そのようなことです。
記事によれば、サントリーグループでは、水の再利用の仕組みを工場に導入したり、水循環のノウハウの水平展開に熱心に取り組んでいます。
その結果、製品あたりの水使用量は、1990年と比較して半減しているのだそうです。
同社のウェブサイトをあたると、「水と生きる SUNTORY」は「コーポレートメッセージ」として掲げているものだとのことです。
企業理念は「人と自然と響きあう」であり、その象徴として“水”に焦点を当てています。
「水と生きる」ことの“実践”こそが社会的責任ととらえ、さまざまな環境活動にも取り組んでいます。
企業理念をコーポーレートメッセージに落とし込み、実践を徹底していくモデルとして、まさに教科書のような取り組みだと思います。
企業理念は、掲げるだけでなく、このように“活用”することができて、初めて意味があります。
しっかりと活用するためには、「水と生きる」というフレーズを起点に、イマジネーションを膨らませていく発想が必要でしょう。
サントリーの場合、“水”の解釈は、自然環境の一部としてのそれにとどまりません。
“水”を社会にとって欠かせない存在の象徴ととらえ、さらに、“水”の「自在でしなやか」な特性を、目指すべき企業文化として“拡大”解釈しています。
「水と生きる」というシンプルなフレーズでも、そこから生まれ得る発想は膨大であることがわかります。
理念を掲げたなら、それを徹底的に突き詰めて考えてみることですね。
そうすれば、さまざまなアイデアが、泉の如く生まれてくるものです。
【今日の教訓】
あなたの企業では、自社の理念をどのように活用し、経営活動に反映させているだろうか。シンプルな理念でも、突き詰めて考えれば、いくらでもアイデアが生まれるはずだ。
<参考:日経産業新聞 2009.08.18【2面】>